Project/Area Number |
03F00101
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
土木環境システム
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
原田 秀樹 長岡技術科学大学, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AHMED Tawfik Ibrahim 長岡技術科学大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 途上国 / UASB法 / DHSプロセス / エネルギー最小消費 / 高度廃水処理 / 維持管理容易 / 低コスト / 高濃度生物保持 |
Research Abstract |
本研究の目的は,上昇流嫌気性スラッジブランケット反応器(UASB)という高濃度生物保持が可能な嫌気性バイオリアクターと、その後段に下降流ポリウレタン担体懸垂方式(DHS)の好気性バイオリアクターを接続する、新規の廃水処理プロセスを開発することである。本開発プロセスは、嫌気性自己固定化バイオリアクターによる一次処理と、自然通気型好気性生物膜バイオリアクターによる二次処理・高次処理(硝化・脱窒)を効果的に組み合わせることによって、エアレーション・コストがまったく不要で余剰汚泥排出も無く、低コスト・省エネルギー・維持管理容易で、有機物と窒素の同時除去機能を有する画期的な高度廃水処理プロセスである。 そこで本研究室では数年来、発展途上国のための低コストで維持管理が容易な下水処理システムとして、UASBと懸垂型スポンジ(DHS)リアクターを組み合わせたシステムを提案してきた。懸垂型スポンジカーテンリアクター第二世代型システム(DHS-G2)では、実下水を用いた5年間の連続処理運転により平均BOD除去率で95%以上、アンモニア性窒素除去率では約70%と安定した処理特性を示した。しかし、G2はスケールアップ困難であったため、第三世代型(G3)DHSを開発した。UASBとDHS-G3リアクターを組み合わせたパイロットスケールプラントを都市下水処理場に設置し、実下水を用いた連続処理運転を行いその処理性能を調べた。 BOD除去率については、UASBでは55%程度であったものが、DHSリアクターを含む全システムでは90%程度を示し、COD除去率は85%と卓越した有機物処理性能を発揮した。 全窒素除去率は、DHSリアクターを含む全システムでは30%程度を示した。また、アンモニア性窒素の除去率は、75%以上と優れた硝化反応が行われていた。 本システムは卓越した有機物除去能90%以上および高い硝化能70%を示した。最終的に得られる処理水は、発展途上国の排出基準を満たす値を示していることから、エネルギー最小消費で維持管理が容易なプロセスとして発展途上国への適応が十分可能であるという見解が得られた。
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