Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
ナガウニ属の黒色の棘をもったウニの間での個体変異を調べるために,2003年7月14-19日の間,ハワイを訪問した.現地でウニ類の分布・生息状況を調査し,沖縄から持ってきたウニとの予備的交雑実験を行なった.また,生きた個体を沖縄に移送し,瀬底実験所で飼育し適時沖縄産ウニEchinometra oblonga(Eo)との交雑実験および比較形態を行なう.これまでのところ,形態的にはハワイの黒色のウニは,沖縄のEoよりもE.sp.C(Ec)に近いと考えている.他方,これらのウニ類の生殖細胞不和合性についてはさらなる実験が必要である. 2003年10月1-5日にグアムを訪問した.当地ではE.sp.A(Ea)とE.mathaei(Em)の分布・生息状況を調査し,当地で人工受精卵から発生したプルテウス幼生を沖縄に持ち帰り,およそ1月程度培養した後,変態に成功し,現在飼育中である.これらを使って,今年の夏頃に沖縄産のウニとの交雑実験を予定している. 国内においては,すでに発表したEaとEcの交雑に関する研究を発展させ,今回はいろいろな精子濃度下で両種の精子競争について実験を行なった.この実験では,精子が混在したなかで,どの種がどの程度受精に成功したかをしらべるために,受精卵を4-5月令のウニまで育て,マーカーとして管足の骨片を調べた.この結果も新年度に国際学会で発表する予定である. 他に,いろいろな飼育条件下で幼生期間を延ばし,幼生の生存率,変態率を調べ,種の分布域との関連で議論を深めることができた.
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