Project/Area Number |
03F00136
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
精神神経科学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
武田 雅俊 大阪大学, 医学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SADIK GOLAM MD 大阪大学, 医学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / タウ蛋白 / リン酸化 / 14-3-3蛋白 / 神経細胞死 |
Research Abstract |
アルツハイマー病の神経原線維変化の主要構成成分として異常リン酸化タウ蛋白があり、これはリン酸化にともなって神経細胞内に異常に蓄積させることが知られている。リン酸化の機序が、タウ蛋白の線維形成に促進的に働くかどうかはまだ明らかになっていないが、このリン酸化に伴って結合する因子を同定することは極めて重要であると考えられる。例えば、タウ蛋白のリン酸化(Thr231部位)によってプロリンイソメラーゼPin 1がタウ蛋白に結合し、神経の変性過程に関わる可能性が報告されている。我々はscaffold proteinとして知られる14-3-3蛋白が、タウ蛋白のリン酸化によってその結合が増強することを見出した。この14-3-3蛋白は脳内可溶性蛋白の1%を占める発現量の多い蛋白であり、ある蛋白がリン酸化されることによって結合して結合部位近傍のプロリン部位をcisに固定する性質を持っており、protein kinase C (PKC)やcdc25といった細胞内情報伝達や細胞周期に重要な蛋白が14-3-3蛋白との結合により細胞質内へのアンカーリングやその機能制御を受けることが知られている。これらのことから、タウ蛋白はリン酸化によって14-3-3蛋白との結合を介して、その局在や機能に影響を受ける可能性が示唆された。また、さらにはタウ蛋白の自己重合による蓄積を抑制する可能性、およびアルツハイマー病における神経細胞死を抑制する可能性が示唆された。
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