Project/Area Number |
03F00243
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
土木環境システム
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡田 憲夫 京都大学, 防災研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HARTMANN Jens 京都大学, 防災研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2003: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | 環境質 / 複合環境リスク / 流域マネジメント / リスクマネジメント / 都市・地域診断 / PRTRデータベース / 環境災害 / 洪水氾濫 |
Research Abstract |
わが国をはじめ先進諸国では、都市・地域における水環境質、特に安全の質がますます脅かされている。また生活の質の向上の観点から、複合的に進行している環境質の変化とそれに伴うリスクにいかに適切に備え、対策を講じていくかが重要な関心事となってきている。しかしこのような複合的に進行する環境リスクのマネジメントの必要性に着目した研究はほとんど行われていない。本研究では、わが国の都市圏を対象に、都市水域を中心とした複合的環境リスクのマネジメントを取り上げ、その方法論の構築と、その適用の有効性について、ケーススタディによる基礎的・包括的検討を行った。初年度である平成15年度において実施した研究成果は以下のとおりである。 (1)複合的に進行する環境リスクのマネジメントの方法論として、水域や都市・地域などの公共空間に潜む各種の環境リスクの特定と、その複合化・複雑化の可能性の吟味をシステム論的に行う「都市・地域環境診断技法」の開発について基礎的な検討を行った。 (2)施設や工場などから都市河川に排出される化学物質や都市内外で移転される化学物質について定期的に報告された統計数値を公開するデータベースの制度(Pollutant Release and Transfer Register、略称PRTR)を活用して都市・地域環境診断を行い、進行する環境リスクの特定と、現状のままであれば生起しうる環境にかかわる事故や災害をあらかじめ検討することが可能であることを示した。その際、名古屋都市圏を対象として実証分析を行った。 (3)水質の変動リスクや、複数の化学物質が融合することにより発生しうる複合的なリスの特定と、流域において化学物質を扱う施設や工場が洪水氾濫などにより水没し、その結果、化学物質が河道や流域に流失することにより発生しうる環境災害リスクの想定などが極めて重要であること、そのためにはPRTRデータベースの登録項目の拡充や、水域におけるモニタリング施設の整備が不可欠であることを明らかにした。
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