Project/Area Number |
03F00283
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
無機材料・物性
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
桑原 誠 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WU YONGJUN 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | チタン酸バリウム / ナノ結晶 / 電気泳動電着 / 誘電体薄膜 / ゾル-ゲル法 / 単分散サスペンション / パターニング / リソグラフィ |
Research Abstract |
研究目的:本年度(平成15年10月〜平成16年3月)の研究項目と目的は、(1)チタン酸バリウム(BaTiO_3)ナノ結晶の合成、及びその単分散サスペンション作製法の確立とキャラクタリゼーション、(2)BaTiO_3単分散サスペンションを用いた電気泳動電着法によるSi基板上へのBaTiO_3セラミック薄膜の作製、の2点であり、結果として所期の目的を十分に達成することができた。 方法及び結果:先ず当研究室で独自に開発した高濃度ゾル-ゲル法を用い、粒径10-15nmのBaTiO_3ナノ結晶からなるゲルの合成を行った。この基本的な合成法は既に確立していたが、エージングプロセスを改善することによりさらにシャープな粒径分布を持つナノ結晶からなるゲルの合成を行った。次いで、2-メトキシエタノールとアセチルァセトンの混合分散媒を用いたナノ結晶単分散液の作製を行った。これにより、高濃度のBaTiO_3ナノ結晶(0.075mol/L)を分散した透明単分散サスペンションの作製法を確立した。得られたBaTiO_3ナノ結晶のキャラクタリゼーションとして、X線回折測定(XRD)及び高分解能透過型電子顕微鏡(HR-TEM)により、合成されたBaTiO_3ナノ粒子の結晶サイズ、結晶化度、格子定数についての詳細な情報を得た。また、BaTiO_3ナノ結晶単分散サスペンションの安定性を評価するために、ゼータ電位の測定を行った。これにより、アセチルアセトンの添加量とゼータ電位(20-35mV)の変化の様子が明らかになり、安定なサスペンションを与える条件を明確にすることができた。 上記のBaTiO_3ナノ結晶単分散サスペンションを用い、電気泳動電着法(EPD)によりPt/Ti/SiO_2/Si基板上にBaTiO_3ナノ結晶薄膜を作製した。本実験により、印加電界2-5V/cm,電着時間5-60minの条件で、1μm以下の任意の膜厚と表面粗さ<10nmという極めて高い平滑度を持つBaTiO_3ナノ結晶薄膜の作製に初めて成功した。現在、作製した薄膜の低温焼成(800℃以下)を行い、緻密なセラミックス薄膜を得る手法の確立及び誘電特性評価についての研究を進めている。 本研究成果の一部を、国際学術誌(J.Am.Ceram.Soc.,Title ; Preparation of Monodispersed Suspension of Barium Titanate Nanoparticles and Electrophoretic Deposition of Thin Films towards Ceramic Integration)に投稿中であり、また、本年5月末にフランスで開催されるElectroceramics IXの国際会議で発表予定である。
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