高分子科学と薬学を融合した新規薬物ターゲティングシステム
Project/Area Number |
03F00367
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
医用生体工学・生体材料学
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
岡野 光夫 東京女子医科大学, 先端生命医科学研究所, 所長教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
OPANASOPIT Praneet 東京女子医科大学, 先端生命医科学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 高分子ミセル / ターゲティング / ドラッグデリバリー / ブロックコポリマー / カンプトテシン / 薬物 / 薬物封入 / 抗ガン剤 |
Research Abstract |
水に難溶性の各種抗ガン剤、特にカンプトテシンをターゲティングするための、高分子ミセル薬物運搬体システムの合成・設計法の確立について研究を行った。カンプトテシンを安定・高収率で内包し、固形ガンに効率よく運ぶ高分子ミセルターゲティングシステムを設計・作成した。 高分子ミセルを形成するブロックコポリマーとしてエステル部分に各種の疎水基を導入したポリエチレングリコールーポリ(アスパラギン酸エステル)を用い、カンプトテシンを透析法、エマルション法、エバポレーション法での高分子ミセル封入を行った。高分子ミセルへ導入は、透析法、エマルション法では封入効率が最大でも20%程度と低く、ミセルにも凝集が多かった。これに対し、エバポレーション法ではほぼ100%の効率で封入でき、凝集も少ない。疎水性置換基は、ベンジル基とメチルナフチル基を40〜60%置換したときが、ミセルへの封入の安定性が高いことが水系のGPC測定からわかった。 ブチル基やラウリル基といった直鎖状の疎水基に比べて、芳香族環を有するベンジル基とメチルナフチル基の導入が安定なカンプトテシン封入に有効であったことは、この薬物分子とポリマー間のπ-π相互作用が重要な役割を果たしていると言える。また、ベンジルエステル100%のブロックコポリマーよりも50%程度のベンジルエステル化率のものが高い封入安定性を示したことは、封入部位であるミセル内核での立体的な要因も重要であることを示した。 カンプトテシンを高い効率で、安定性よく高分子ミセルに封入することができ、in vitroやin vivo評価への準備が整った。
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Report
(1 results)
Research Products
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