Project/Area Number |
03F00660
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 厚人 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ROCOL Jean?Stephane 東北大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ニュートリノ / カムランド / 波形解析 |
Research Abstract |
カムランド実験に参加し、主として光電子増倍管から得られる波形を解析して、光電子増倍管が受けた光量とその時刻を再構成するプログラムの開発に従事した。 カムランド実験で最も大きな系統誤差は、有効体積の決定に対するものであり、現在は4.6%のエラーを与えている。これは、カムランド検出器内に吊下げた放射線源や、宇宙線ミュー粒子によって、検出器内に作られる放射性物質の位置分布を調べることで行われており、これには、よく調節された位置再構成プログラムが必要となる。位置再構成は各光電子増倍管が光を受けたタイミングのずれを使って行うため、そのタイミングを精度よく求めることが重要となる。これまでは、信号波形の立ち上がりの情報を導関数を使うことで局所的に求めていたため、電気ノイズの影響を受け、またデジタル化の頻度程度の精度しか得ることができなかった。 そこで、波形全体をよく再現できるように信号のタイミングを決定するプログラムを開発した。これには、複数の光を観測した場合、波形がゆがむことを考慮する必要があるが、強い信号からタイミングを決定し順々に差し引いていくことで、うまく対処した。これにより、17インチ光電子増倍管の場合、それまで2.4nsだった時間分解能を2.1nsに改善し、20インチ光電子増倍管の場合は、5.3nsから4.6nsに改善した。 また、系統誤差の研究も精力的に行い、有効体積を決定する上で重要な、放射線源の再構成位置の時間変化や、有効体積内と観測された中性子数の時間変化の監視などを行い、カムランドグループの一員として実験の遂行に貢献した。
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