Project/Area Number |
03F00705
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
触媒・化学プロセス
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三浦 孝一 京都大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KARIN Laursen 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 高温脱硫 / 石灰石 / 硫化水素 / マクロ構造 / 造粒 |
Research Abstract |
現在提案されている石炭を原料とした高効率発電システムには、排ガス中の硫黄化合物や塩素化合物を効率的に除去することが必要不可欠である。従来は、安価な石灰石が硫黄化合物の除去剤として用いられてきたが、反応に伴う体積変化のためにカルシウムの利用率が低いという大きな問題があった。本研究では、まず種々の粒径の石灰石とH2Sの反応速度を検討した。その結果、53μmに微粉砕した石灰石では、900℃において約30分で完全にCaOがCaSになり、反応が完結したが、0.85〜1mmの石灰石では100分後でもカルシウムの利用率が50%程度と非常に低いものであった。また、微粉化した石灰石に1wt%のCaC12を混合してから900℃で熱処理することによって調製した0.85〜1mmのCaO粒子の場合、反応速度がその中間で、90分程度でほぼカルシウムの利用率が100%となった。このような反応速度の差は、石灰石の細孔構造に起因すると考えられたので、細孔構造を水銀ポロシメーターで評価した。原料である石灰石には、0.01-0.1μmのマクロ孔のみであり、53mm以下のような小さな粒子だとH2S分子が粒子中心まで迅速に拡散して反応するものの、大きな粒子の場合は粒子の中心まで拡散していく抵抗が大きいために反応速度が遅いと考えられた。一方、CaC12で造粒した場合は、0.1〜10mm程度の大きなマクロ孔が発達していたが、微粒子の中に存在していた小さなマクロ孔が消失していた。そのため、造粒された微粒子の表面には拡散していくが、その後の微粒子中での拡散の抵抗が大きいために、反応速度が低下したと考えられた。
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