チベット空気シャワー観測装置によるTeV領域宇宙放射線の研究
Project/Area Number |
03F03025
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀧田 正人 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黄 晶 (HUANG Jing) 東京大学, 宇宙線研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | チベット / TeV領域宇宙放射線 / シンチレーション検出器 / 空気シャワー観測装置 / 一次宇宙線 / ガンマ線点源 / knee領域 / 活動銀河核 |
Research Abstract |
日中共同実験のチベット空気シャワー観測装置は、高度4300メートルの中国チベット高原に789台のシンチレーションカウンターを7.5m間隔の碁盤目状に配置した37000平方メートル空気シャワーアレイであり、TeV領域以上の宇宙線及び宇宙ガンマ線の広視野連続観測を世界最高感度で行っている。2000年から2001年にかけて、地球から約150Mpc離れた活動銀河核(AGN)Mrk421で発生したTeV領域ガンマ線フレア信号をチベット空気シャワー観測装置(Tibet-III)を用いて検出することに成功した。衛星に搭載された「Rossi X-Ray Timing Explorer」で観測されたX線データとチベットで観測されたTeVガンマ線データは強い相関を示した。Tibet-III空気シャワー観測装置で1999年から2003年に取得された銀河宇宙線の太陽時異方性を世界最高精度で観測した。12TeVと6.2TeVのデータサンプルでは、地球の公転運動により生ずるコンプトン・ゲッティング異方性で説明できる結果が得られたが、4.0TeVのデータサンプルでは、コンプトン・ゲッティング異方性で説明できない成分が観測された。一次宇宙線陽子のPeV領域エネルギースペクトルを高精度で測定する目的で行われたチベット連動実験で使用されたエマルションチェンバーを構成するX線フィルムの自動解析プログラムを開発した。コンピューター制御の画像イメージスキャナーを用いたスポット検出を行い、宇宙線陽子により生成されたガンマファミリー事例の事象再構成とエネルギー決定を自動で行えるようになり、Knee領域陽子スペクトルの測定を行った。1990年から2002年までに得られた1太陽周期をカバーするデータを解析した。太陽活動の静穏期にあたる1996年から1997年にはっきりと見えていた10TeVにおける「太陽の影」は、太陽活動期の2000,2001,2002年にはかなり薄くなっていることが判明した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)