Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
充填粒子が充填高分子材の高強度・多機能化に重要な役割を果たしている.本研究では,充填粒子の強度・形態・界面状態の影響を全般的に考慮できるモデルを構築し,数値シミュレーションにより,高分子材の基本設計指針を与えることを目的とする.上記研究期間中の研究実績として,まず,マクロスケールの充填高分子材の変形応答に大きく影響するマイクロスケールの充填粒子と高分子母材界面における界面効果に着目し,実験観察結果に基づき,マイクロスケールの充填粒子と高分子母材界面の変形挙動をモデル化した.次に,界面の変形挙動に平均化操作を行い,充填粒子と高分子母材との相互作用を評価可能な界面のモデルを構築した.ついで,構築したモデルと分子鎖網目モデルを用い,均質化法を導入することにより,マイクロ・メゾ・マクロ領域における充填高分子材の変形挙動の数値シミュレーションを行い,軟質な界面は母材部のクレージングの発生を抑制できることを明らかにした.充填粒子の形態の影響について,二種類の充填高分子材を対象とし,検討を行った.まず,キャビテーションの寸法依存性を考慮したゴム粒子充填ポリマー材の変形挙動の数値シミュレーションを行い,キャビテーションの発生しない小粒子は母材部の塑性変形を促進せず,周りの局所的な変形挙動に従い,形を変化することを明らかにした.次に,カーボンブラックのミクロ構造を考慮した充填ゴム材の変形挙動の数値シミュレーションを行い,凝集的なミクロ構造を有する充填ゴム材の変形抵抗とヒステリシスロスが大きいことを明らかにした.さらに,高分子材の粘弾性特性を起因する分子鎖のすべり変形挙動を再現可能なモデルの構築を試みた.
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