Project/Area Number |
03F03067
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
有機化学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小西 克明 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
XU Feng 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 金クラスター / 金属クラスター / ポルフィリン / コンテナ錯体 / かご状化合物 |
Research Abstract |
分子を制限されたミクロ空間環境に閉じ込めたいわゆる「コンテナ型錯体」においては「開放系」にはない特殊な事象が発現することが知られている。本研究で我々は、かご状構造体の内部空間に、金属ナノクラスターを閉じこめて、独特な表面構造や量子サイズ効果に由来する特異な触媒能、電子的性質と特異な内部環境の協同効果を利用した新機能の開拓をめざしている。昨年度までの研究で、粒径14ÅのAu_<55>クラスター周りに配位結合を介して集積した複数の亜鉛ポルフィリン間の架橋反応により、6個のポルフィリンがかご状になってクラスターを閉じこめた複合体の合成・精製法を確立し、さらに酸処理によるポルフィリン部位のフリーベース化に成功した。本年度の研究においては、ポルフィリンの中心にマンガンを導入し、マンガンポルフィリン錯体触媒の酸化反応における、金クラスターの効果を検討した。ポルフィリンへのマンガンの導入は、フリーベース型かご状ポルフィリンと塩化マンガンの反応により行った。さらに、それを触媒として、ヨードソベンゼンを酸化剤とするスチレンの酸化反応を検討したところ、金クラスターを内包したかご状マンガンポルフィリンを用いた場合には、単純なマンガンポルフィリンモノマーを用いたときと比較し、著しい反応の加速が見られた。また、本系では酸化剤による錯体の分解によって、反応が頭打ちになるが、金クラスターを内包した複合系においては、そうした失活が抑制され、触媒の安定性が向上することがわかった。
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