インフルエンザウイルスの宿主動物間伝播と標的細胞感染過程の解明
Project/Area Number |
03F03131
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
ウイルス学
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
鈴木 康夫 静岡県立大学, 薬学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郭 潮潭 浙江省医学科学院, 助教授
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | インフルエンザウイルス / 宿主動物 / レセプター / 高病原性トリインフルエンザウイルス / インフルエンザ / 変異 / パンデミック |
Research Abstract |
我々は、昨年までに、トリ、ヒトインフルエンザウイルスが認識する受容体シアロ糖鎖はことなっていること、ブタ気道には、トリ、およびヒトインフルエンザウイルスの受容体が存在し、ブタがトリおよびヒトインフルエンザウイルスの中間宿主となることを分子レベル、遺伝子レベルで明らかにしてきた。1997年には、高病原性トリインフルエンザウイルス(H5N1亜型)はブタを介さず、直接ニワトリからヒトへの伝播しており、その機構解明が期待されていた。本研究は、この機構を明らかにすべく、計画された。 本年度では、下記の点を明らかにした。 1)ウズラ、ニワトリの腸管(高病原性トリインフルエンザウイルス(H5N1亜型)の標的器官)には、トリインフルエンザウイルスとヒトインフルエンザウイルスに対する受容体シアロ糖鎖が存在する可能性を初めて明らかにした。これらの研究は、トリインフルエンザウイルスの受容体シアロ糖鎖(Neu5Ac2-3Gal-)を特異的に認識するインフルエンザウイルスおよびレクチン、ヒトインフルエンザウイルスの受容体シアロ糖鎖(Neu5Ac2-6Gal-)を特異的に認識するインフルエンザウイルスおよびレクチンの腸管細胞への結合特異性を明らかにすることにより達成された。2)さらに、ヒト気道の上皮細胞の初代培養細胞には、ヒトインフルエンザウイルスのみならずトリインフルエンザウイルスを受け入れる受容体シアロ糖鎖が存在することも明らかにした。これらの結果から、高病原性トリインフルエンザウイルスは、高濃度に且つ直接的に暴露された場合、ヒトへの感染が可能であることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)