心肥大化シグナルカスケードにおけるPDZ-3LIMタンパク質ENH1を含むシグナル分子複合体の役割
Project/Area Number |
03F03146
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
機能生物化学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
黒田 俊一 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MATURANA A.D. 大阪大学, 産業科学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | PKC / PKD / PDZ / LIM / 足場タンパク質 / RNAi / 心筋細胞 |
Research Abstract |
心筋細胞の肥大化機構の細胞内シグナルカスケードに関する研究は始まったばかりである。最近、我々は心肥大発症機構に重要な役割を担っていると考えられているProtein Kinase C (PKC)を心筋細胞内サルコメアのZディスクに繋ぎとめる足場タンパク質ENH1を発見した。このタンパク質はPDZ-3LIMと呼ばれるタンパク質ファミリーに属していた。また、ENH1はN型電位依存性Caチャネルと神経細胞内で複合体形成することも見出し、心筋細胞内でもC型もしくはT型電位依存性Caチャネルと複合体を形成して機能しているのではと考えられている。本研究では、(1)当初ENH1ノックアウトマウスを作製する予定であったが、近年発達著しいRNAiの方法により心筋細胞内のENH1の発現を自由に制御できるようにした。その結果、心肥大化シグナルの伝播にはENH1は必須であることが判明した。また、ENH1上には、PKCεとPKD1の複合体が2番目のLIMドメインに結合して、各種心肥大化試薬(アンジオテンシンI I、エンドセリン1、ノルエピネフリン等)の刺激により活性化されたPhospholipase Cβがリン脂質を分解してジアシルグリセロールとCaイオンを動員するシグナルを全て受ける事が判明した。(2)Caチャネルに関しては、PKCεとPKD1とENH1の3者の複合体はチャネルの活性に対して抑制的に作用することが判明したが、心肥大化機構と直接結びつくことはなかった。(3)ENH1 RNAiを作用させた心筋細胞内ではPKD1の活性化が起こらず、心肥大化も起こらなかったので、PKD1の活性化とENH1の存在は多くの心肥大化シグナルにとって重要であると判明した。(4)ENH1 RNAiを作用させた心筋細胞内ではPKCεの活性化が起こらず、心肥大化も起こらなかったので、PKCεの活性化とENH1の存在は多くの心肥大化シグナルにとって重要であると判明した。(5)ENH1-PKCε-PKD1複合体に結合してシグナル伝播に関与する分子については見つからなかった。以上から、重篤な心疾患の素地となる心肥大の誘導機構において、「ENH1-PKCε-PKD1複合体」が極めて重要であることが世界で初めて証明された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)