赤痢アメーバの表面レクチンを標的とした防御免疫の構築
Project/Area Number |
03F03164
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
寄生虫学(含医用動物学)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
橘 裕司 東海大学, 医学部, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHENG X.-J.
CHENG Xun-Jia 東海大学, 医学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 赤痢アメーバ / 接着 / レクチン / 組換え蛋白質 / Entamoeba dispar |
Research Abstract |
赤痢アメーバの150-kDa表面レクチン(Igl)に着目し、アメーバ症の予防法確立をめざして研究を行った。これまでの研究において、虫体より精製したnativeなIglではハムスターの肝膿瘍形成を阻止するワクチン効果が認められたのに対し、大腸菌で作製した組換え型Iglでは効果がなかった。そこで糖鎖が重要であると考え、今年度は酵母によるIglの作製について検討した。まず、全長IglのPichia pastorisによる発現を試みたが、蛋白質産生を確認できなかった。次にC末端断片の発現を試みたところ、目的のサイズの組換え蛋白質を作製できた。しかし、抗Igl抗体や患者血清との反応を検討したところ、抗原性が認められなかった。その理由は現在のところ不明であり、今後さらに検討が必要である。また、赤痢アメーバと形態的に類似するものの病原性のないEntamoeba disparについて、Igl遺伝子のクローニングを行った。その結果、赤痢アメーバ同様に2つのIgl遺伝子が存在することが明らかになった。そこで、E.disparと赤痢アメーバのそれぞれ2つのIgl遺伝子について、発現量をreal-time RT-PCRで比較解析した。E.disparでも、赤痢アメーバより少ないものの発現が認められ、Iglは病原性のないアメーバにおいても必須の蛋白質であると推定された。また、Iglの発現量は、E.dispar赤痢アメーバのいずれにおいても、Igl2の約7倍であった。E.disparと赤痢アメーバのそれぞれ2つのIglについて、N末端とC末端のシグナル配列を除く全長を大腸菌で産生させ、赤痢アメーバ症患者血清や抗赤痢アメーバIgl抗体との反応性を比較した。患者血清やポリクローナル抗体はE.disparのIglに対しても反応し、アミノ酸配列の比較から、特にC末端側に共通のエピトープが多く存在すると考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)