赤方偏移1<z<2に於ける楕円銀河の構造形成と空間分布
Project/Area Number |
03F03192
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
天文学
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
有本 信雄 国立天文台, 光赤外研究部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KONG Xu 国立天文台, 光赤外研究部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 銀河進化 / 銀河形成 / 原始楕円銀河 / 楕円銀河 / 高赤方偏移 / ERO銀河 / BzK銀河 / クラスタリング(空間分布) / 星生成率 |
Research Abstract |
すばる望遠鏡による光学撮像と欧州南天天文台(ESO)のNTT望遠鏡による近赤外線撮像によって、楕円銀河の祖先と考えられるBzK銀河(1.4<z<2.5)を多数同定し、それらの銀河には二つの種類があることを明らかにした。即ち、星形成を行っている銀河(sBzK)と静的に進化している銀河(pBzK)である。前者は楕円銀河の形成途上の姿であり、後者は既に星形成を終了した楕円銀河である。これらの銀河には10^<11>太陽質量という大質量のものが多数あり、銀河の星質量の集積が既に宇宙進化のこの段階で終了している場合が希ではないことを示唆する。その物理量の推定から星形成を行っている銀河はダストに覆われた星形成領域を中心に持ち、星形成率は平均して200太陽質量/年、星質量は10^<11>太陽質量、金属量はほぼ太陽と同じということを明らかにした。MAMBO望遠鏡による中間赤外での観測から星生成率を求めると、UV光から求めた星生成率とほぼ同じであり、これから、sBzK銀河での星形成はやや広がった領域で行われていると推測できる。近傍でよく楕円銀河の先駆的段階と言われているULIRGという天体に比べると、中間・遠赤外での光度が低く、sBzKはサブミリ銀河やULIRGといった超高光度の星形成銀河というよりは、その時期を過ぎてなお家内高い星生成率を示す、銀河であろうと考えることができる。この後、この銀河では超新星爆発による銀河風の発生か、或いは、AGNによるフィードバックによってガスが吹き飛ばされ、星形成が終了するものと考えられる。その後は、静的に進化するERO(z<1)となり、更には、近傍の楕円銀河となるであろう。一方pBzKは既にこのフェイズをより遠方で終了した天体であり、その前進はDRGといった非常に赤い遠方の星形成銀河(z>2.5)であろう。クラスターリングの様子を見ると、EROとsBzKとは良く似ており、一般の銀河に比べて集中の度合いが強い。また、pBzKはこの二者よりも更にクラスターリングが強く、銀河の数密度は高いところ(たとえば銀河団のような)では銀河質量の集積と星形成の進行がより急速に進んだことを示唆する。また、空間数密度をみると、sBzKは近傍の明るい楕円銀河のほぼ半分であり、pBzKはそれとほぼ同数である。即ち、これらの銀河の数密度を合わせたものは明るい楕円銀河のそれとほぼ等しい。ということは、z>1.4のBzK銀河はこの時期に星形成を終了し、z〜1でのEROとなり、更にz〜0での巨大楕円銀河になるという道筋を明らかにしたと言えよう。この研究で発見したBzK銀河は現在は1.4<z<2.5にある大質量銀河の代表的な存在であると広く認識されており、遠方宇宙における楕円銀河の構造形成と空間分布の詳細を明らかにするという本研究の目的は達成されたと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)