Project/Area Number |
03F03200
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
物性一般(含基礎論)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉川 研一 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BAIGL Damien 京都大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | DNA / DNA凝縮 / 対イオン凝縮 / トロイド / ヒストン / クロマチン / like-charged attraction / rings-on-a-string |
Research Abstract |
凝縮剤の存在下、単分子の長鎖DNAはコイル状態と凝縮状態の間を一次相転移することが知られている。その理論的背景を考察し、統計熱力学的な議論を行うため、実験・理論の両面から研究を進め、次のような成果が得られた。 ・水溶液の比誘電率を80から170程度まで変化させ、DNAの一分子での凝縮過程を観察した。誘電率は、グリセリンなど、DNAと直接相互作用しない物質を水に溶解させて調整した。DNAの凝縮転移は、凝縮剤として4価のカチオンのスペルミンを用い、蛍光顕微鏡および透過型電子顕微鏡により観察した。その結果、一定の誘電率では、凝縮剤であるスペルミンの加える量を増やしていくにつれ、DNAは凝縮した。一方、スペルミン濃度を一定にした場合、比誘電率を上げていくと、DNAの凝縮は解けた。比誘電率とスペルミン濃度を変化させて観察することにより、DNAの凝縮転移が起こるスペルミン濃度は、比誘電率の指数関数になっていることが明らかになった。この結果から考察すると、凝縮転移の際、DNAの電荷の87〜88%が中和されていることになる。また、電子顕微鏡によって、比誘電率が大きくなると、DNAが凝縮した際のトロイド構造において、周辺部でDNA鎖が一部ほどけている状態も観察された。 ・DNAと正荷電を持つコアヒストン8量体との複合体は、クロマチンの基礎単位になっており、遺伝子発現を考える際にも重要である。そこで、DNAとさまざまなサイズの正荷電を持つナノパーティクルとの相互作用について実験的に研究した。蛍光顕微鏡ならびに透過型電子顕微鏡による観察によって、実際のクロマチン構造とよく似たrings-on-a-string構造が観察された。これは、クロマチンがどのように構成されているのかを統計熱力学的に考える上で重要な知見となるであろう。
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