高機能ポリオレフィンの精密合成を可能とする高性能遷移金属錯体触媒の設計と合成
Project/Area Number |
03F03295
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
合成化学
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
野村 琴広 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Wei 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 外国人特別研究員
WANG W 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 遷移金属錯体触媒 / ポストメタロセン / オレフィン重合 / ポリエチレン / チタン錯体 / 触媒設計 / バナジウム錯体 / 均一系触媒 |
Research Abstract |
本課題はポストメタロセン型のバナジウム錯体触媒の構造や電子・立体的性質の特徴を生かして、従来にない新しい高機能ポリマーを創製することを主目的としている。また、新規高性能触媒の候補として、(触媒性能に関する報告例のない)キレート4座配位子を有するチタン錯体に注目し、オレフィン重合触媒としての可能性を追求している。平成17年度の主な成果は以下の通りである。 バナジウム錯体、VCl_2(N-2,6-Me_2C_6H_3)(OAr)(Ar=2,6-Me_2C_6H_3など)、によるエチレンと各種オレフィンとの共重合を検討し、同錯体触媒がエチレンと環状オレフィンとの共重合に極めて高い触媒活性を示し、超高分子量ポリマーを与えることを見出した。エチレン重合や同共重合における触媒活性やオレフィンの相対反応性、生成ポリマーの分子量は、使用するアリロキソ配位子よりもむしろ使用する助触媒(有機Al化合物)や溶媒の影響を強く受け、さらに有効な助触媒、溶媒が反応により異なることも明らかになった。これは触媒活性(カチオン)種と助触媒(アニオン種)との相互作用に起因すると考えた。特にジクロロメタン溶媒中でEtAlCl_2助触媒を用いるエチレン重合では、従来の遷移金属触媒による重合で最も高いレベルの触媒活性を示した。 キレートアリロキソ配位チタン錯体触媒によるオレフィン重合のための触媒設計に関する知見を得ることを目的に、シクロペンタジエニル-アリロキソチタン錯体触媒によるエチレンと環状オレフィン(ノルボルネンやシクロペンテン)との共重合を検討した。特定の配位子の組み合わせによるチタン錯体触媒を用いると、従来の触媒技術では進行しなかった、エチレンとシクロヘキセンとの共重合がはじめて進行する事実を見出した。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)