新規L型チロシン誘導体を用いる経口的鎮痛薬の開発に関する研究
Project/Area Number |
03F03306
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
医薬分子機能学
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
岡田 芳男 神戸学院大学, 食品薬品総合科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI Tingyou 神戸学院大学, 食品薬品総合科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 新規L型チロシン / 不斉合成 / Dmt-Tic / 二量体化 / μ-アンタゴニスト / Allyl化 / アルコール依存症 / 治療薬 / Endomorphin / ピラジノン環含有鎮痛薬 / 受容体結合親和性 / アゴニスト / アンタゴニスト / 構造活性相関 |
Research Abstract |
今回の研究実績報告はLi博士の2年間の研究の最終報告となる。総合的に考えると、Li博士との共同研究により、計画した以上の成果を上げることが出来ましたことをまず報告したい。 ここでは、平成17年度における研究実績を順次説明する。 1)前年度に引き続き、新しいチロシン誘導体を合成し、鎮痛活性に及ぼす影響を検討した。その結果2',6'-dimethyl-L-tyrosineがオピオイドミメテイックスの安定性と鎮痛活性増強に大きな役割を果たしていることを再確認した。 2)上に示したような鎮痛活性増強効果についてその役割を検討した結果、Dmt自身はmessenger domainの一部としてligandとreceptorとの相互作用をつよめ、まずligandをreceptorに結合さえるための役割を果たしていることを明らかにした。また、Dmt自身にはreceptorを介して活性発現させる役割は果たせないことを明らかにした。 3)Dmtと適当なスペーサーを介して第二の芳香族化合物と結合させることにより結合親和性の増強が見られ、特にDmtを二量体化することによりreceptorとの結合親和性と、鎮痛活性が劇的に増強されることを明らかにした。 4)これらの成果を踏まえて、特異的δ-receptor antagonist, H-Dmt-Tic-OHの二量体化を行い、これまでにない、ユニークなμ-receptor antagonists開発に成功した。これらはモルヒネ耽溺症や、アルコール依存症の治療薬としての期待が持てるものである。 5)[Dmt^1]-endomorphin-1,[Dmt^1]-endomorphin-2は両者ともμ-receptorと特異的に結合し、強い鎮痛活性を示した。これらをμ-receptor antagonistに変換するため、両者のAllyl化を行い、予想どおりantagonistへの変換に成功した。ここに得られたμ-receptor antagonistsもモルヒネ耽溺症やアルコール依存症の治療薬として有望である。(US Patent申請)
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)