Project/Area Number |
03F03321
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
系統・分類
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大原 昌宏 北海道大学, 総合博物館, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WEGRZYNOWICZ P. 北海道大学, 総合博物館, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 分類 / 甲虫 / オオキノコムシ |
Research Abstract |
甲虫類オオキノコムシ科は世界に約3200種を含む分類群である。日本からも約100種の記録があり、キノコの害虫として農業上重視されている。アジア区の本科の分類学的研究は、1980年代までは日本人研究者がいたが、その後、アジア地域での専門家がいなくなり多くの分類学的問題が残されている。 本年度は、昨年度に続き、オオキノコムシ科オオキノコムシ族Eucaustiniについて分類研究を行うための準備として、材料である標本の取りそろえを継続した。特に、ヨーロッパの博物館に所蔵してある標本を検し、より確実な広範に渡る分類作業を遂行した。 昨年度までに、北海道大学の甲虫コレクションに約1500個体、インドネシアのボゴール動物学博物館のコレクションの約3000個体、さらにヨーロッパ各国の博物館から借用した標本を約660個体を検討した。本年度は、ロンドン自然史博物館、パリ自然史博物館、ドレスデン自然史博物館、ベルリン自然史博物館を訪問し、約8000個体の標本を検し、タイプ標本500個体のチェックを行い、種同定を確実なものとした。また約3000個体の標本をさらに借用し検討に入った。これらの標本シリーズを取り揃えたことにより、世界の博物館に収蔵されるオオキノコムシ簇の主要な標本の大半を網羅したこととなり、充分なアジア地区の分類学的研究が進めることが可能となり、逐次、種同定、系統的位置の検討を、電子顕微鏡や交尾器形態をもとに進めている。現在28属の内、10属について全種の検討を終わらせ、記載、スケッチの作成が終了した。 また2件の新知見を論文とした。一つはニューカレドニアからの新属新種記載であり、もう一つは従来混乱していた種について、タイプ標本を検討することで、別科の甲虫の誤同定であることを明らかにした。同時に、日本語による「オオキノムシ科の生態」についてのレヴューと「ポーランドの昆虫雑誌」についての紹介をおこなった。
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