Project/Area Number |
03F03362
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
生物物理学
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
猪飼 篤 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AFRIN R.
AFRIN Rehana 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 原子間力顕微鏡 / 膜タンパク質 / 脂質膜 / 膜タンパク質引き抜き / 疎水性相互作用 / 共有結合性架橋剤 / リポソーム / グリコフォリン |
Research Abstract |
膜タンパク質と細胞膜の相互作用を理解するためにも、また細胞膜からタンパク質を採取・同定する技術を完成して脂質とタンパク質の相互作用を定量的に測定する必要がある。膜タンパク質と脂質膜の相互作用は強すぎるので結合定数を測定することは難しい。そこで本研究課題では、ナノテクノロジーを推進する技術として原子間力顕微鏡を使用することにより、生細胞の膜から膜タンパク質を引き抜く力を測定する技術を確立するため、細胞膜、リポソームおよびLB膜からの膜タンパク質および疎水性ペプチドの引き抜き実験を企画し、現在までに次の実績を得ている。1.赤血球およびそのゴースト膜は主要膜タンパク質としてバンド3タンパク質とグリコフォリンをそれぞれ100万個の単位で含有している。原子間力顕微鏡の探針をシラン化後、アミノ基に反応性を持つ共有結合性架橋剤により修飾しておき、細胞膜に接触することにより、細胞膜上のアミノ基と探針を共有結合により結合できる。細胞膜上のアミノ基の主要部分はバンド3とグリコフォリンの持つリシンのアミノ基であるため、架橋生成後探針と試料間の距離を増すことにより、探針に結合した膜タンパク質が細胞膜から引き抜かれる。このときの引抜き力を探針のついているバネの変位として測定したところ、平均値として200ピコニュートンという値を得た。またゴースト膜を試料にした場合は、300ピコニュートンという値を得た。これらの値は、グリコフォリン引き抜きに要する力として従来発表されている25ピコニュートンという値を大きく上回る値である。リポソームおよびLB膜からのタンパク質引き抜きは現在進行中であるが、すくなくとも100ピコニュートン以上の力を要することが確認されている。
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