富士山麓の河口湖湖底堆積物による最終氷期以降の古気候変動の研究
Project/Area Number |
03F03582
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
環境動態解析
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Research Institution | Yamanashi Institute of Environmental Sciences |
Principal Investigator |
輿水 達司 山梨県環境科学研究所, 地球科学研究室, 室長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ADHIKARI Danda Pani 山梨県環境科学研究所, 地球科学研究室, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2005: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 地球温暖化 / 古気候学 / 河口湖 / 湖底堆積物 / ボーリングコア / 環境変遷 |
Research Abstract |
本研究は、地球温暖化渦程の解明とも密接に関係する古気候学に関する研究である。この種の研究を効率良く展開するためには、過去の気候情報につき高い時間分解能で記録されている試料を対象に研究することが重要となる。山梨県環境科学研究所では、既に河口湖をはじめ山中湖や本栖湖などの富士五湖の湖底堆積物をボーリングコアとして採取し、それぞれのコアにつき構成や年代的な視点からの検討のみならず、細粒堆積物については化学分析値等に基づく環境変遷の解析が進められている。そこで、本課題研究において河口湖湖底堆積物につき、堆積物中の有機炭素と窒素の含有量や粒度分布に着目し、最初それらの新しい古気候指標としての有効性を検討した。具体的には、河口湖・山中湖の湖底堆積物につき、とりわけ湖底表層部に近い部分の試料を主対象に検討したところ、過去の寒暖の変動に対応して有機炭素および窒素含有量の増減のみならず、堆積物の粒度分布の時代による規則的変化が認められた。その後、概ね四百年前までに遡る過去から現在に渉る時代の変化の規則性を検討したところ、江戸時代に三回の寒冷な時期があったことが、湖底堆積物試料から読みとることができた。その上で、このような古文書などに過去の気候変動の記録が残っている時代のみならず、さらに古い文字記録のない時代に遡る試料についても、大略的な気候変動を明らかにした。このように本研究では、湖底堆積物を材料に、特に有機炭素・窒素含有量および粒度分布を検討し、富士山麓における過去から現在にわたる気候変動の解明を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)