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細胞内情報伝達系制御蛋白質レギュカルチンによる肝細胞増殖関連遺伝子発現の制御

Research Project

Project/Area Number03J00418
Research Category

Grant-in-Aid for JSPS Fellows

Allocation TypeSingle-year Grants
Section国内
Research Field 機能生物化学
Research InstitutionUniversity of Shizuoka
Research Fellow 鶴崎 美徳  静岡県立大学, 生活健康科学研究科, 特別研究員(DC2)
Project Period (FY) 2003
Project Status Completed(Fiscal Year 2003)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost : ¥900,000)
Fiscal Year 2003 : ¥900,000 (Direct Cost : ¥900,000)
Keywordsレギュカルチン / クローン化ラット肝がん細胞 / c-myc / Ha-ras
Research Abstract

Caシグナリングの制御蛋白質レギュカルチン(RC)は、肝細胞質に局在するが、核にも移行して高濃度に存在している。この核内RCは、Ca依存性のプロテインキナーゼ活性を抑制することから、プロテインキナーゼに依存した遺伝子発現の制御に役割を果たしていることが推察されていた。
肝再生時の細胞増殖にともなって増大する核DNA及びRNA合成活性が肝再生時に増加した核内在性RCによって抑制的に制御されることを見出し、RCは肝細胞の過剰増殖を制御するとの見解が堤起されている。さらに、RCが核内の遺伝子発現の調節に抑制的役割を発揮しえるのかについて、本研究において究明した。
肝細胞の増殖に関連したがん遺伝子産物の発現に着目し、核内で細胞増殖に作用するがん遺伝子のc-myc、c-fos、c-jun及びHa-ras遺伝子、がん抑制遺伝子のp53及びRbを取り上げ、それらの遺伝子発現に及ぼすRCの作用を解析した。さらに、RCに結合する肝細胞核中蛋白質の存在並びにDNAへの結合性について検討した。
レギュカルチン遺伝子を導入して本蛋白質を発現増加させたクローン化ラット肝がん細胞(H4-II-E)培養系における細胞増殖とそれに伴ったがん関連遺伝子の発現変動について調べた。レギュカルチンを発現増加させた肝がん細胞の増殖は、野生型の細胞と比較して、有意に抑制されることが見出された。がん遺伝子c-myc mRNA並びにHa-ras mRNAの発現はレギュカルチン発現増加肝がん細胞で有意に抑制された。さらに、がん抑制遺伝子p53 mRNAの発現はレギュカルチンの発現増加により有意に高められた。このように、レギュカルチンは、細胞内情報伝達系に関与するがん関連遺伝子の発現を調節し、肝がん細胞の増殖を抑制的に調節することが明らかになった。
さらに、核内蛋白質へのレギュカルチンの結合性をFar-ウェスタンブロット法により調べ、レギュカルチンに結合する核内蛋白質が存在することを明らかにした。また、レギュカルチンのDNAへの結合性を調べるために、レギュカルチンとDNA-セルロースと反応させ、その沈降物をウェスタンブロットした。その結果、レギギュカルチンはDNAに結合することが見出された。
本研究の成果から、細胞内情報伝達系制御蛋白質レギュカルチンは肝細胞核の機能調節に関連した肝細胞増殖の制御において重要な役割を果たしているとの見解が導き出された。

Report

(1results)
  • 2003 Annual Research Report

Research Products

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All Publications

  • [Publications] Tsurusaki, Y., Yamagucni, M.: "Overexpression of regucalcin modulates tumor-related gene expression in cloned rat -hepatoma H4-II-E cells."Journal of Cellular Biochemistry. 90. 619-626 (2003)

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      2003 Annual Research Report

URL :

Published : 2003-04-01   Modified : 2016-04-21  

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