Project/Area Number |
03J00476
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
地質学
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Research Institution | Tohoku University (2005) Shizuoka University (2003-2004) |
Principal Investigator |
岡本 敦 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助手
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 角閃石 / 高圧変成帯 / 吸水反応 / 鉱物包有物 / 差応力 / ミスオリエンテーション / 脆性破壊 / 圧入組織 / Ar / Ar年代 / 界面エネルギー / 球状化 / 焼き鈍し / マイクロブーディン組織 / ギブス法 / 温度圧力条件 / マイクロブーディン / 三波川変成帯 / ギリシャ シロス島 / 反応進行度 |
Research Abstract |
本年は特別研究員としての最終年度としてこれまでの研究成果をまとめて発表するとともに(1,2)、高圧変成岩中の組織から結晶成長速度、変形-反応との関連性について新たな知見(3,4)を得た。 1.三波川変成帯の角閃石の成長時の組成変化(組成累帯構造)を定量的に評価して、その吸水反応の進行度を定量的に評価した。その結果、岩体上昇期の後退変成反応の進行度は角閃石の脆性破壊と強い相関を持つこと、またザクロ石帯の高温部が非常に強く変形と反応が進行したことが明らかになった。この成果はJournal of metamorphic Geologyに掲載された。 2.高温の変成岩中に包有物として存在するザクロ石の形態(縦横比)-粒子サイズの分布パターンを理解するために、3つの機構(1)転位クリープ、(2)拡散クリープ、(3)粒界拡散による球状化をモデル化した。その結果、変形機構、変形時間、差応力についての新たな知見を得た。この成果はJournal of Geophysical Researchに掲載された。 3.三波川変成帯の鉱物脈中のザクロ石の集合体の結晶間の角度差(ミスオリエンテーション)を解析した。その結果、このザクロ石斑状変晶は多数の粒子が成長時に衝突合体し、核形成時のランダムな結晶方位がそのまま保持されたものであることを明らかにした。また、これまで報告された同様の組織との対応により、ミスオリエンテーション分布パターンの発達は結晶成長の速度に依存して変化することを明らかにした。この成果はJournal of Metamorphic Geologyに受理された。 4.ギリシャ・シロス島に産する高圧変成岩中の角閃石の粒子境界での圧入組織を解析し、差応力が反応の進行に大きな影響を与えると言うことを明らかにした。この成果はJournal of Metamorphic Geologyに投稿中である。
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