分子モーター蛋白質のエネルギーランドスケープ理論の構築
Project/Area Number |
03J00606
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
生物物理学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
寺田 智樹 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 滑り運動 / アクトミオシン / 蛋白質フォールディング / エネルギーランドスケープ / 分子動力学計算 / 粗視化モデル |
Research Abstract |
ミオシンがアクチンフィラメントに結合したさいに、ミオシンがアクチンフィラメントから解離しないままモータードメインが複数回に分かれた一方向的なステップ状運動を行うことが、一分子実験により観測されている(Kitamura et al., Nature 397,129-134(1999))。われわれはその運動が、アクトミオシンが弱い結合状態から強い結合状態へ向かうときにミオシンが隣のサブユニットに移動する方が移動しない場合よりも自由エネルギー障壁が低くなっているものとして解釈できることを示した(Terada et al., PNAS 99,9202-9206(2002))。われわれはさらに、立体構造の連続的変化としてどのようなことが起こっているのかを調べるため、アミノ酸レベルで粗視化しアクトミオシン系の立体構造を用いてGo-likeなLennard-Jones相互作用のもとで分子動力学計算を行い、滑り運動を可能にする条件を探ってきた。今年度はミオシン尾部の高さに加えて向きを固定するとともに、相互作用の強さを以前より弱めに調整することにより、浮いてしまう事象や固定したまま動かない事象を大幅に減らすことができた。また、従来と同様に後ろ方向よりも前方向に滑りやすい傾向が見られたが、新たに静電相互作用を表現するポテンシャルを導入することにより、2ステップ分の距離にわたり一方向的に移動する事象が得られた。さらに、滑る事象においてはしばしば、ミオシンがアクチンに特定の向きで結合していることが新たに観察された。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)