Project/Area Number | 03J01140 |
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
代数学
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Research Institution | Waseda University |
Research Fellow |
水澤 靖 早稲田大学, 理工学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed(Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost : ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004 : ¥900,000 (Direct Cost : ¥900,000)
Fiscal Year 2003 : ¥900,000 (Direct Cost : ¥900,000)
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Keywords | 代数体 / 類体塔 / 岩澤理論 |
Research Abstract |
当研究課題では、一般には非可換な対象である代数体の類体塔を岩澤理論的な対象として捉え、その構造を解明することを目標として研究を行ってきた.特に代数体のp-類体塔のGalois群を円分Z_p拡大上で考察し、その構造の具体的記述に関して研究実績を挙げている.当年度の研究では、国内外の研究集会における積極的な研究交流を通してより発展的な考察を行い、前年度までに得られた結果を大きく拡張することができた.主要な成果は以下の3点である. 1.一般Riemann予想を仮定して高次代数体の数値計算を行うことにより、円分Z_2拡大体上の2-類体塔のGalois群が非可換有限群(一般四元数群)となる実2次体をより多く発見した. 2.円分Z_2拡大上の2-類体塔のGalois群がmetacyclic群となる虚2次体を完全に決定し、その一部の非可換構造を実2次体の単数とその円分Z_2拡大の岩澤加群を用いて明確に記述した. 3.島根大学の尾崎学氏との共同研究成果として、円分Z_2拡大上の2-類体塔のGalois群が可換群となる虚2次体を2-進L関数(岩澤多項式)の零点の具体的な数値計算を通して完全に決定した. 以上の研究成果と過程では、そこで対象とした代数体の類体塔の非可換構造に対して、代数体の総実性や単数群およびp-進解析関数の零点が岩澤理論的にどのように影響しているのかが明らかにされている.このことはGreenberg予想および岩澤主予想の非可換類似に向けて、特別な場合の具体例と共に新しい視点と方向性を与えるものと考えられ、当研究課題の目的として一応の満足のいく成果を挙げていると思われる. 上記の研究成果は12月および1月に行われた研究集会とその報告集において発表され、3月末の日本数学会および学術論文雑誌においても発表される予定である.
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Report
(2results)
Research Products
(4results)