Project/Area Number |
03J01153
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
医用生体工学・生体材料学
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
荏原 充宏 早稲田大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 温度応答性高分子 / 再生医療 / 細胞接着因子 / 無血清培養 |
Research Abstract |
平成15年度科学研究費補助金で、体外で生体組織を再構築させるための新規培養皿の開発に取り組んだ。この技術は、患者本人の細胞を用いて組織を再生させる「再生医療」にとって、中核的な技術になりうると考えられる。特に、体外において培養したヒト細胞を臨床応用に用いるにあたって、(1)動物由来成分を使用しない細胞の培養法、(2)細胞にダメージを与えない細胞の回収法を同時に実現する培養皿の設計を行った。まず、温度に応答して水和・脱水和するユニークな高分子(ポリN-イソプロピルアクリルアミド)(PIPAAm)を培養皿に固定することによって、外部からの温度刺激によって細胞を脱着させるシステムを開発した。同時に、動物由来成分に含まれる細胞接着性タンパク質を代替する目的で合成ペプチドArg-Gly-Asp-Ser(RGDS)をPIPAAmに固定化した。温度コントローラで培養皿の温度を制御した上で、細胞が分泌する細胞外マトリックス(フィブロネクチン、ラミニンなど)および生理活性物質(エンドセリンなど)を抗体染色法によって経時的に観察し、培養細胞がその機能を最も発現できるような培養皿の至適条件を検討した。その結果、ヒト臍帯静脈血管内皮細胞において、RGDS固定化PIPAAm培養皿上での無血清培養に成功した。また、温度を低下させるだけで、細胞を自発的に培養皿から回収できた。その際のペプチド固定化密度を0.2nmol/cm^2前後にすることによって、30分程度で細胞を回収することができた。また、細胞を培養皿一面に増殖させた後に、温度を低下させると、細胞を一枚のシート状に回収することができた。この培養皿の開発によって、動物由来成分を用いずに、かつ、温度刺激によって細胞を回収するシステムを確立することができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)