固体表面の理論モデルの構築と触媒反応及び電極反応への応用
Project/Area Number |
03J01156
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
物理化学
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
河村 芳海 早稲田大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 固体表面 / 電子状態理論 / クラスターモデル / Energy Density Analysis / Interaction EDA / Si(100)表面への吸着 / 二酸化チタン / CuZn触媒によるメタノール合成 / Interaction-EDA / 酸化マグネシウム / シリコン(100)表面 |
Research Abstract |
固体表面上でおこる触媒反応や電極反応の反応メカニズムの理解は工業的にも重要であり、そのメカニズム解明のために、分子軌道法などの量子化学計算も多く用いられている。現在、固体表面を理論的に取り扱うために用いられているクラスターモデルは、結果が用いるクラスターのサイズや形状に依存し問題となる。しかしその選択は計算機資源などの制限から決められており、適切なクラスターサイズや形状の決定に理論的な指針は無かった。これに対して前年度までの研究では、全系のエネルギーを局所的に分割するEnergy Density Analysis(EDA)を用いることによって、表面反応の局所性をエネルギー的に求め、モデルの妥当性を評価することに成功した。また、相互作用エネルギー分割法との組み合わせであるInteraction-EDA法の開発も行い、表面と吸着分子との相互作用の詳細な解析を可能にした。本年度の研究では、これらの手法を実際の触媒反応に適用し、そのメカニズム解明を目指した。Cu触媒によるCO_2からのメタノール合成反応はZn原子を添加することでその活性が上昇することが知られているが、その原因は明らかではなかった。今回、反応のエネルギーダイアグラムから、Cu表面の一部をZnに置換することによって中間体Dioxomethyleneが大きく安定化され、律速過程の活性化障壁を下げていることが示唆された。この効果は、Zn原子による表面からの電荷移動の促進に由来することが、Interaction-EEDAを用いて確認された。またこれらの効果の、Zn原子の数や置換する位置に対する依存性も評価することに成功した。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)