Project/Area Number |
03J01308
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
知能機械学・機械システム
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Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
西鳥羽 恵美 桐蔭横浜大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | バクテリア / べん毛 / レーザー暗視野顕微鏡 / v-f ratio / 推進効率 / Ficoll / methylcellulose / トルク |
Research Abstract |
粘性物質を加え溶液の粘度を増加させると、遊泳速度が上昇するという現象が報告されている。本研究ではFicollとmethylcelluloseを加えて溶液の粘度を変化させた場合に、べん毛の推進効率がどのように変化するのか調べた。高速回転するべん毛の回転数を測定するためレーザー暗視野顕微鏡を用い、バクテリアの運動に関するパラメータを実験的に解析した。測定には、単毛性Vibrio alginolyticus YM42株(側毛なし、前進のみする菌)を使用した。また、Na^+濃度を変化させて同様の計測を行った。その結果、球状の高分子Ficollを加えたときには、遊泳速度vとべん毛回転数fの比v-f ratio(推進効率に対応する)は1.2倍までしか増加しなかったのに対し、線状の高分子methylcelluloseを添加したときのv-f ratioは最大で2倍まで増加した。 上記の推進効率変化がべん毛の変形による二次的なものでないことを確かめるために、らせんピッチと半径の変化を調べた。その結果、菌が前進する時はピッチが小さくなり、後退する時は大きくなることがわかった。粘度が約20mPas、遊泳速度が50μm/sのときの変化は約6%であった。一方、半径は、誤差と比較して変化が小さく、有意の変化は見られなかった。べん毛形状の変化によるv-f ratioの変化は、1%程度と見積もられた。 以上の結果より細菌の推進効率が上昇したのは、線状高分子そのものの作用によると結論できる。また、球状高分子に比べ線状高分子で推進効率が大きく上昇したことから、流体の微視的構造、特に線状高分子のネットワークが推進効率上昇に関与している可能性が高いことがわかった。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)