ヘルスモニタリング機能を有する複合材スマートパッチに関する研究
Project/Area Number |
03J01437
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
航空宇宙工学
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency (2004-2005) The University of Tokyo (2003) |
Principal Investigator |
武田 真一 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 総合技術研究本部・複合材評価技術開発センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 複合材料 / 構造ヘルスモニタリング / 内部損傷 / 光ファイバセンサ / スマート材料 / 非破壊検査技術 / 接着 / 補修技術 / 補修 / ヘルスモニタリング |
Research Abstract |
近年、経年航空機に対して更なる使用寿命の延長が要求されるようになり、機体内に多数存在する疲労き裂の効果的な補修技術として、複合材パッチによる疲労き裂の接着補修が考案された。海外を始めとする多くの研究が行われた結果、パッチ自身の剥がれによる補強効果の低下などが問題点として挙げられ、補修部の安全性を確保するという観点から、接着補修構造のヘルスモニタリングの重要性が指摘された。しかしながら、経年航空機という既存の構造へセンサ機能を付け加えることは困難であり、このような観点に立って行われた研究は極めて少ない。そこで本研究では、パッチ自身へセンサ機能を付与したスマートパッチの開発を試みた。 最初に、スマートパッチを作製する前段階として通常パッチを作製し、疲労負荷下におけるパッチの補修効果、及びそこで発生する損傷を調べた。パッチは炭素繊維強化複合材(CFRP)、母材はアルミ合金、接着剤はエポキシ樹脂である。パッチ下の母材には予めき裂が存在し、繰り返し荷重が加わると、母材とパッチの剥がれが発生し、母材のき裂が進展することが分かった。次に、上記の二つの損傷モードを定量的に評価するため、接着層中に細径の高精度光ファイバセンサであるFBGセンサを埋め込んだ。このセンサは非常に小さく、損傷の進展に影響を与えないことを材料試験から確認した。FBGセンサの信号は反射光スペクトルの形で測定され、剥がれの進展にしたがいスペクトルの形が徐々に変化することが確認できた。さらに、母材のき裂が進展した場合、剥がれが進展した場合と異なるスペクトルの変化が見られた。以上の結果から、FBGセンサの反射光スペクトル変化から二つの損傷モードを分離して、定量的に評価できることが分かった。FBGセンサを予め導入したCFRPパッチは、損傷検知能力を有する複合材スマートパッチとして機能できることを実証した。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)