Project/Area Number |
03J01611
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
反応・分離工学
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
鷺坂 将伸 独立行政法人産業技術総合研究所, 環境調和技術研究部門・高圧流体プロセスグループ, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 超臨界流体 / 二酸化炭素 / 水 / マイクロエマルション / 分散 / 界面 / 可溶化 / 吸着 |
Research Abstract |
種々の界面活性剤を用いて多量の水を分散させた水/超臨界CO_2マイクロエマルション(W/scCO_2μE)の構築を行うと同時に、その相挙動や界面物性を比較することで、W/scCO_2μEの形成に適した界面活性剤の分子設計の指針を考案した。その結果を以下に示す。 1.Aerosol-OTと類似の構造を有するフッ素系界面活性剤の多くは、W/scCO_2μEを形成できることが確認された。特に8FS(EO)_2は、過去に報告されている最も良好な界面活性剤(PFPE系界面活性剤)を用いた場合の3倍以上の量の水をW/scCO_2μEとして分散できることがわかった。実にこのW/scCO_2μEは、現在までに報告されているシステム中最大の水分散量をもつものであり、最も実用に近いものといえる。このようなW/scCO_2μEの構築は、8FS(EO)_2が、高い親CO_2性と疎水性、そしてかさ高いといった特徴を有する二本の長鎖フッ化炭素鎖と、それに加え疎CO_2性の高いスルホン酸基を持つことで、(2)の条件をよく満たすためと考えられる。 2.W/scCO_2μEの形成に適する界面活性剤とは,親CO_2基が、高い親CO_2性と疎水性をもち、長く、かさ高く、そして親CO_2基間で相互作用が弱いこと、また親水基が、疎CO_2性に優れるものである。これらの構造を兼ね備えた界面活性剤は、W/scCO_2μEの形成に適した親CO_2性/親水性バランス(HCB)、大きい臨界充填パタメーター(逆ミセル構造に適した立体構造)、優れたW/scCO_2界面張力低下能力と界面吸着力、そしてW/scCO_2μE液滴間の凝集を抑制する厚い界面活性剤膜を形成する能力をもつものと考えられる。 3.優れたW/scCO_2μE形成能力を有する8FS(EO)_2が、(2)の条件を良く満たすことを界面張力測定により確認し,(2)がW/scCO_2μEの形成および安定化に大きく作用することを明らかにした。
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