Project/Area Number |
03J01807
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
形態系基礎歯科学
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
岡村 裕彦 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 扁平上皮癌 / アポトーシス / 転写調節因子 / MDR1 / NF-Y / 扁平上皮癌細胞 / 薬剤耐性 |
Research Abstract |
抗癌剤に対する感受性の違いにより二種類のヒト口腔扁平上皮癌細胞(SCCTF, SCCKN)が樹立された。SCCTF細胞はブレオマイシンやビンクリスチン(VCR)を含む多くの抗癌剤に対し耐性を示すが,SCCKN細胞は抗癌剤に対し感受性が高い。本研究では,これらの薬剤感受性の異なる口腔扁平上皮癌細胞を用いてmultidrug resistance-1 (MDR-1)遺伝子の発現およびその転写調節について検討した。VCRはMDR1蛋白を介して細胞外へ排出される薬剤であり,MDR1蛋白阻害剤で前処理することによりVCRによるアポトーシス誘導が強まることから,アポトーシスとMDR1遺伝子の関連が示唆された。両細胞におけるMDR1 mRNAの発現をRT-PCR法により調べ,その発現に関わるプロモーター領域および転写調節因子についてゲルシフトアッセイ法,クロマチン免疫沈降法,ルシフェラーゼアッセイ法を用いて比較検討した。 SCCTF細胞はSCCKN細胞に比べMDR1 mRNAを高発現すること,投与したHoechst 33342を効率よく細胞外へ排出することが分かった。このことはSCCTF細胞のMDR1蛋白の薬剤排出能が高いことを示唆している。またSCCTF細胞ではMDR1プロモーター領域のCCAAT配列に対する転写調節因子NF-Yの結合能が高かった。CCAAT領域を含むルシフェラーゼコンストラクトを導入するとSCCTF細胞ではSCCKN細胞に対し10倍以上転写活性が上昇した。この配列を欠失,あるいは変異させたコンストラクトを導入した場合では転写活性の上昇は認められなかった。SCCTF細胞ではNF-YのサブユニットであるNF-YAが高発現していることが分かった。以上の結果より,SCCTF細胞におけるMDR1発現には転写調節因子NF-YとそのDNA結合領域が重要であることが分かった。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)