大量ゲノム情報を活用したDNA解析による哺乳類の進化多様性に関する研究
Project/Area Number |
03J01833
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
系統・分類
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
二階堂 雅人 統計数理研究所, モデリング研究系, 日本学術振興会特別研究員PD
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | SINE / 系統解析 / ヒゲクジラ / ハクジラ / 適応 / 毛 / 針 / 収斂進化 / ケラチン / ハリネズミ / ヒゲ鯨 / 歯鯨 / 放散 / DNA / 系統樹 |
Research Abstract |
本年度は、鯨類の系統関係に関する2つの題目に絞って研究を進めた。まず1つはSINE挿入イベントに基づくヒゲクジラ類の包括的系統樹の構築。次に、歯クジラ類の単系統性の再検討である。 ヒゲクジラ類は非常に有名で人類にも親しまれている哺乳類であるにも関わらず、その系統関係に関しては謎が多い。現在までにいくつかの核遺伝子配列、ミトコンドリア配列を用いた系統解析がなされてきたが、その詳細な系統関係は明らかになっていなかった。そこで私はレトロポゾンの1種であるSINEの挿入イベントを指標にして、これらのグループの系統推定をおこなった。その結果、ザトウクジラとナガスクジラの単系統性を始めとする多くの新しい系統学的な発見があった。さらには、ヒゲクジラ類が過去に非常に急速な放散を遂げていたことが明らかとなり、これらの内容をまとめて研究論文を執筆し、国際誌Molecular Biology and Evolution誌に掲載されることが決定した。 また歯クジラ類の単系統性に関しては我々のグループが2001年に既に報告した経緯があるのだが、これまでに我々以外でDNAレベルで歯クジラ類の単系統性を示した研究結果は報告されておらず、さらには当時の我々の研究方法にも不十分な点があることが判明したことから、その不十分な点を補いながら再度、我々の系統仮説を再検討することとした。その結果、我々が2001年に発表した歯クジラ類の単系統仮説は矛盾なく支持されることがわかり、長い間議論され続けてきたこの論争にもようやく終止符打たれることになったのではないかと考えられる。この結果は現在、論文として国際誌Molecular Phylogenetics and Evolution誌に投稿中である。
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Report
(3 results)
Research Products
(17 results)
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[Journal Article] Phylogenetic relationships of all extant Mysticeti species inferred from complete mitochondrial DNA sequences.2005
Author(s)
Sasaki T, Nikaido M, Hamilton H, Goto M, Kato H, Kanda N, Pastene LA, Cao Y, Hasegawa M, Fordyce RE, Okada N.
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Journal Title
Systematic-Biology 55
Pages: 77-90
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