湿原植生モニタリングのための多時期・高空間解像度リモートセンシング手法の開発
Project/Area Number |
03J02223
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
農業土木学・農村計画学
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
宮本 みちる 独立行政法人国立環境研究所, 生物圏環境研究領域, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 国際研究者交流 / クィーンズランド州 / ギラウィーン国立公園 / リモートセンシング / 湿原植生 / 植生マッピング / 森林火災 / ハイパースペクトル / クィーンズランド / ハイパースペクトラル |
Research Abstract |
湿地植生保全と管理のためには植生の詳細な分布状況とその変動の把握が必要不可欠である。クィーンズランド州北東部(豪州)は、温帯・亜熱帯湿原と周辺部の山火事により、そのモニタリングは急務である。しかしながら、火災前後の植生データが未整備であり、多様な植生を正確に把握する計測手法は未開発な現況である。本研究は、航空機搭載型ハイパースペクトル・センサ(HyMap,126bands/0.45-2.5μm)による高解像度画像を利用し、湿原植生把握のための評価をすることを目的とした。火災頻度の高い区域の回復過程における植生に関して、火災に対する植生の適応度に関して5段階にランク付けを行い、1990年以降の火災履歴との比較を行った。ギラウィーン国立公園を本解析対象地(17,000ha)とし、本年度は、指定保護区の北東部において、2005年1月(夏季)及び2005年5月(冬季)、の2時季に詳細なグランド・トゥルースを行った。1990年、1989年、2000年、2004年に森林火災履歴をもつ400平方メートルの13プロット地区、各32種の高木層、6種の低木層、18種の林床植生のスペクトル計測(UV/VNIR325-1075nm)とDGPS測量、及び植生調査を行った。近赤外域のスペクトルの反射率は高木層でも種により3パターンに区別された。スペクトルの一次・二次微分解析結果から、葉の脂腺細胞の分布パターン及び葉齢と水分状態の特異性から、レッドエッジの最大の差異は690-750nm(710,720,735nm)、グリーンエッジは510-560nm(515,521,560nm)であることが明らかとなった。さらに、HyMap画像と得られた分光情報から、各火災履歴における代表的なユーカリ種を含む36種を判別する上で重要な波長帯をもとに植生マッピングを試みた。回復過程における火災適応度に関する5段階のランク付けから、1989年以降、火災に適応した分布域を上回る北東部の火災被害の影響が拡大している領域と植生分布が明確となった。今後は、森林火災に適応した詳細な植生分布マッピング結果から森林火災回避と保全・管理に有効なシステム構築のための応用が期待される。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)