Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Research Abstract |
保全すべき都市内農地及びその周辺環境を明らかにする研究については,市街地の混合度と緑地の適正配置パターンとの関係を明らかにした.緑地の配置に関わる複数の意図((1)緑地間の距離,(2)緑地-市街地間の距離,(3)緑地-市街地間の接触)を反映した変数からなる最適化モデルを,緑地と市街地の2種類の土地利用比率が異なる複数の空間に適用し,市街地との混合度から見た緑地の適正配置パターンを明らかにした.その結果,(1)緑地の配置に関わる意図の様々な重みと組み合わせのもとで見いだされた緑地の適正配置はいくつかのパターンに限られていたこと,(2)緑地の適正配置パターンの形成には,緑地と市街地間の距離と緑地と市街地間の接触が大きな影響を与えていたことなどが明らかにされた.これらの結果から,緑地と市街地の配置目標は,本研究で示されたいくつかの配置パターンの使い分けによって対応できる可能性が考察された。 都市内農地及びその周辺環境を保全するために必要な制度を明らかにする研究については,貧困者の生活改善に効果を上げているマニラ首都圏の都市農業振興事業(KSG都市農業振興事業)における地域自治組織の役割を,ヒアリング,アンケートから明らかにした.その結果,(1)事業の支援活動は,農業省,市・町,地域自治組織(バランガイ政府),NGOなどによって行われていた.そのなかで,地域自治組織は,支援活動を多くの事業地で行っていた.(2)地域自治組織による支援活動が多くの事業地で行われている理由としては,(1)住民に関する詳細な情報を把握し住民から信頼を得ていること,(2)住民を事業に合法的に動員できることなどが考えられた.しかしそれらの支援活動の実施は,バランガイ政府の長の意向によるところが大きい.これらの長の意向は,支援活動の実施や継続に大きな影響力を持っていることなどが明らかにされた.
|