行列模型および超膜理論による、超弦理論の非摂動ダイナミクスの解析
Project/Area Number |
03J02283
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization (2004-2005) The High Energy Accelerator Research Organization (2003) |
Principal Investigator |
関野 恭弘 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 超弦理論 / 宇宙論 |
Research Abstract |
素粒子の統一理論として提案されている超弦理論に関する研究を行った。超弦理論は重力の量子化のこれまで最も有力な試みであるため、ブラックホールや宇宙初期などの強い重力が関与した物理現象に重要な示唆を与えると考えられている。しかし、超弦理論は、弱結合における摂動論によってしか定式化されておらず、強結合領域における非摂動ダイナミクスの解明が重要な課題となっている。近年、超弦理論は見かけ上重力を含まない理論と等価であるということが明らかになり始めた。特に、5次元反ドジッター時空上の超弦理論と共形不変な4次元超対称ヤン・ミルズ理論との等価性(AdS/CFT対応)に関しては、様々な証拠が得られている。 私は、このAdS/CFT対応に関して以下の二つの側面からの研究を行った。 まず、AdS/CFT対応の、共形不変性の無い場合への拡張に関して詳しく調べた。前年度までの研究で、超弦理論とヤン・ミルズ理論の自由度の間の関係を明らかにしたので、それを用いて、強い重力場の中の超弦理論が、結合定数の小さいヤン・ミルズ理論と等価であることを示した。(論文‘Holographic study of non-conformal super Yang-Mills theories in the weak coupling'を準備中。) また、AdS/CFT対応を応用して、宇宙論を、重力を含まない理論によって記述することを目指した研究を行った。超弦理論によると、我々の宇宙は、不安定な時空の崩壊によって出来た開いた宇宙であることが予想されているが、そのような時空における重力場の相関関数が、重力を含まない共形不変な場の理論の相関関数として解釈できることを示した。(L.Susskind 教授(スタンフォード大学)、B.Freivogel氏(UC バークレー)、C.Yeh氏(スタンフォード大学)との共著論文‘ A Holographic description of Multiverse'を準備中。)
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)