Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
本研究は,特定の刺激-反応関係に依存しない柔軟な状況的判断を可能にするニューロンネットワークの機能とそのメカニズムの一端を明らかにすることを目的として計画された.方法としては,ニホンザルに色と運動方向という複数の情報の組み合わせによってgo/nogoを決定するという状況判断が要求される認知課題(conjunction task)を学習させ,その行動解析を行うと共に課題遂行中のサル前頭連合野のニューロン活動を調べる.刺激は,ある方向に運動しているカラーランダムドットキネマトグラム(random-dot kinematograms, RDK)を用い,緑のRDKが左に動けばサルはgoを要求されるが,同じ緑でもRDKが右に動くとnogoを要求される.このように本研究の課題は,色が同じでも動く方向によってその意味が変化し適する行動が異なる,すなわち状況的判断をサルに要求する.本年度は,色と運動方向という2つの情報呈示の問に時間的な遅延を挿入した場合に加え,異なる空間位置に同時に2つの情報を提示した場合,また異なる空間位置に異なるタイミングで情報を提示した場合におけるサルの行動成績を比較検討した.その結果,サルは異なる位置において呈示された情報を組み合わせることによって行動を決定することも可能であることを実験的に明らかにした.これらの行動が,脳内においてどのように決定され実行されるのかというニューロンネットワークの機能を明らかにするため,前頭連合野の特にArea 46と呼ばれる部位からの単一ニューロン活動を記録した.
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