多細胞システムにおけるオートファジーの分子機構と機能
Project/Area Number |
03J02799
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
細胞生物学
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
神本 高宏 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | α1アンチトリプシン欠損症 / 蓄積病 / タンパク質分解 / オートファジー / 小胞体 / 封入体 / α1アンチトリプシン / 異常タンパク質 / siRNA / Atg5 |
Research Abstract |
オートファジーは、酵母から高等哺乳動物まで保存された細胞内タンパク質分解の主要経路の一つであり、隔離膜と呼ばれる特異な膜オルガネラによる囲い込みを介して細胞質成分をまとめて分解することができる。こうした個々の基質分子の認識を介さないバルク分解としての特徴は、小胞体やミトコンドリアなどのオルガネラごとの分解除去や細胞質成分の定常的な代謝回転において有利であると考えられている。 Z変異型α1アンチトリプシン(ATZ)タンパク質の小胞体内腔への蓄積は、遺伝性α1アンチトリプシン欠損症における肝細胞障害の重症度と相関している。このとき障害された肝組織の電子顕微鏡観察像において、オートファジーの亢進を示すオートファゴソームの蓄積が顕著であることが以前に報告されていた。そこで、細胞内タンパク質分解の主要経路の一つであるオートファジーが、異常タンパク質であるATZを分解することによって細胞障害に対する生理的な防御機構として働いている可能性を明らかにしようとした。 オートファジーの初期段階に必須であるAtg5遺伝子ノックアウトマウス由来の胚性線維芽細胞(MEF)を用いて、オートファジー活性の欠損したAtg5-/-MEF細胞ではコントロールの野生型細胞と比較してATZの分解が遅くなることを確認した。このときのATZの蓄積は、小胞体由来と考えられる細胞内封入体状の構造として増加することを見出した。また、オートファゴソーム膜のマーカーとなるGFP-LC3を用いて、ATZのオートファゴソーム内への取り込みを観察しようとした。オートファゴソームはリソソームと融合しオートリソソームとなって内容物が分解されるが、この融合過程を阻害する条件下でオートファゴソームを蓄積させた状態での観察を試みたところ、GFP-LC3で標識されたオートファゴソームとATZの共局在が観察された。さらに、ATZを発現したマウス肝臓において、実際にGFP-LC3で標識されたオートファゴソームの増加が起こっていることを確認した。 これらの結果から、オートファジーによる分解経路がATZの蓄積を防ぐ上で重要な役割を果たすことが示された。もう一つの主要な細胞内タンパク質分解経路であるユビキチンプロテアソーム系がATZの分解に働いているが、オートファジーの欠損状態ではユビキチンプロテアソーム系による分解も滞る可能性が今回示唆され、その機構の解明は今後の課題である。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Autophagy defends cells against invading group A Streptococcus.2004
Author(s)
Nakagawa I, Amano A, Mizushima N, Yamamoto A, Yamaguchi H, Kamimoto T, Nara A, Funao J, Nakata M, Tsuda K, Hamada S, Yoshimori T.
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Journal Title
Science Nov 5;306
Pages: 1037-1040
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