木質構造躯体の劣化に与える水分停滞と温湿度環境の影響
Project/Area Number |
03J02849
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
林産学
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Research Institution | Building Research Institute |
Principal Investigator |
相馬 智明 独立行政法人建築研究所, 材料研究グループ, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 木造住宅 / 生物劣化 / 耐震性向上 / 温湿度環境 / 超音波伝播 / 穿孔抵抗 / 劣化調査 / 温湿度 / 水分移動 / 腐朽 / 部材強度 |
Research Abstract |
本研究では木質構造躯体の腐朽劣化を発生させ促進させる水に関する影響を調査し,その対処法となる木造住宅の構工法を開発することを目的とした。本研究では(1)現存する木造住宅の劣化調査および文献調査による腐朽発生条件の絞り込み,(2)現場調査にて得られた腐朽した木質部材の強度試験を行い,腐朽度と部材強度との関係を明らかにすること,(3)現場調査で得られた周囲環境を実験室にて再現し,温湿度設定による木質部材の腐朽促進試験方法を確立すること,(4)水蒸気と液体の水の木造壁体内での移動をシミュレートし腐朽可能性を判断すること等を具体的な小課題とした。以上の一部は,文部科学省「大都市大震災軽減化特別プロジェクト」の一環で行われており,同プロジェクトに参画し協力を得ていたものである。 (1)腐朽発生条件の絞込み 現存する木造住宅の調査として,新潟県与板町の町営住宅,静岡県島田市の市営住宅および神奈川県横浜市の個人宅について劣化調査と壁体内外の温湿度測定を行った。文献調査の結果と比較すると,腐朽劣化は雨仕舞を含む外壁ディテールの違いに大きく起因するものと判断された。材料腐朽は台所,風呂場といった水回りに多く,おおよそ予測できるものでありその分布は数的に評価できた。 (2)腐朽した木質部材の強度試験 劣化調査の際いくつかの劣化部材を得ることができたが強度試験については試験中である。部材腐朽度の指標となる物理量を調査するため超音波伝播速度,ドリル穿孔抵抗値の測定を行い,現場での測定を想定した可搬型機器による腐朽評価法を検討した。 (3)木造壁体内における水分移動シミュレーション 壁体の仕様と与えられた温湿度変動との関係から,壁体内の木質部材の腐朽可能性を検討した。実測された調査物件での温湿度および部材含水率のデータは対象物件の管理機関との兼ね合いから測定期間が最長でも1ヶ月と短く,より長期のデータ収集が必要となることが確認された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)