光エネルギーを有効利用する金属ポルフィリン錯体の電子移動反応と光水素発生反応
Project/Area Number |
03J03260
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
触媒・化学プロセス
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Research Institution | Yokohama National University (2004) Tokyo Institute of Technology (2003) |
Principal Investigator |
小久保 尚 国立大学法人横浜国立大学, 工学研究院, 助手
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 光水素発生反応 / 水溶性ポルフィリン / 光励起分子内電子移動 / 酵素ヒドロゲナーセ / 白金コロイド / 酸素ヒドロゲナーゼ |
Research Abstract |
本研究は電子供与体-光増感剤-電子伝達体-触媒の四成分の間で電子伝達を行うことで、水溶液中で光水素発生反応を行い、光励起分子内電子移動過程を明らかにすることを目的としている。これまでの所、光増感剤(ポルフィリン誘導体)と電子伝達体(ビオローゲン誘導体)をメチレン鎖で化学的に結合させたポルフィリンの合成を行ってきた。 具体的には、触媒として酵素ヒドロゲナーゼ又は白金-金合金コロイドを用いるために、ビオローゲン誘導体の末端を前者の場合はアミノ基に、後者の場合はチオアルキル基にしたものを合成した。光増感作用のあるポルフィリン部分は疎水性にして側鎖にアミノ基を導入する事によって水溶性にした。このような分子設計はポルフィリン部位と水溶性であるビオローゲン部位が水溶液中で重なり合い、光励起した電子を失活するのを防ぎ、効率的な電子移動反応が起こる事を想定している。 ポルフィリン誘導体の合成は、合成ルートを様々な方法で検討した結果、4-ブロモベンズアルデヒドを出発原料とした。4-ブロモベンズアルデヒドのアルデヒド部分をオルトギ酸エチルによって保護し、不活性ガス化にてGrignard化した。これに大過剰の1,4-ジブロモブタンを加える事によって4-(4-ブロモブチル)ベンズアルデヒドを得た。この化合物のブロモ基をアミノ基に置換するのはGabriel反応が最適であった。得られた化合物、4-ピリジンアルデヒド、ピロールをプロピオン酸中で還流する事によってポルフィリン誘導体を合成した。精製はカラムクロマトグラフィーによって行った。このポルフィリン誘導体に大過剰のビオローゲン誘導体を導入し、電子伝達体結合型のポルフィリン誘導体を合成した。尚、ビオローゲン誘導体は4,4'-ビピリジルに大過剰の臭化アミノエタン又はチオール部位をトリチル基で保護したプロモアルキルチオールを加える事により合成した。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)