Project/Area Number |
03J03484
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
系統・分類
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
西原 秀典 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | Afrotheria / SINE / 系統学 / 分子生物学 |
Research Abstract |
本研究の目的はSINE・LINEの挿入パターンを指標としたAfrotheria内部の系統解析である。Afrotheriaとはゾウ、海牛目(ジュゴン・マナティー)、ハイラックス、ツチブタ、テンレック、キンモグラ、ハネジネズミを含む哺乳類群であるが、それらの間の系統関係は未だに明確に示されていない。本研究ではSINEおよびLINEと呼ばれるゲノム中の散在性反復配列の挿入パターンを数多くの座位に関して比較することによってそれらの系統解析をおこなった。この解析法では従来の配列比較による系統解析と比べて信頼性が格段に高いため、分子系統学において有用な方法として注目されている。本研究において約30遺伝子座におけるSINEおよびLINEの挿入の有無を種間比較した結果、以下の4点が示された。 (1)Afrotheriaの単系統性 (2)Paenungulata(ゾウ、海牛類、ハイラックス)の単系統性 (3)ツチブタ、テンレック、キンモグラ、ハネジネズミの単系統性 (4)(3)の中でツチブタ、テンレック、キンモグラの単系統性 さらに本研究において核遺伝子配列を詳細に解析した結果、Afrotheriaの中でもゾウ、海牛目、ハイラックスの三者が非常に短期間に種分化を起こしたことが示唆された。このような可能性はこれまでの古生物学的観点からはまったく提唱されておらず、哺乳類の進化系統学において非常に興味深い例を提唱したことになる。この成果は論文としてMolecular Biology and Evolution誌に現在投稿中である。
|