フランスの「貧者の地域通貨アソシエーション」における贈与交換
Project/Area Number |
03J03656
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中川 理 大阪大学, 人間科学研究科, 助手
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 文化人類学 / フランス / 贈与 / 民族誌 / 経済人類学 / 地域通貨 / アソシエーション |
Research Abstract |
本年度、3年間の調査結果の総合を行い、その成果を博士論文のかたちで公表した。 まず、第39回日本文化人類学会研究大会(5月21・22日北海道大学)において昨年までの研究の一部をまとめ、『現在のなかの未来-フランスのあるアソシエーションにおける秩序、時間、移行の概念』として発表を行った。この発表は、新しい社会関係を作り出そうとするフランスの相互扶助活動が、どのような時間意識にもとづいて行われているかを明らかにしたものである。続いて、昨年度までの調査に欠けていたデータを補充するため、7月7日から8月4日にかけて追加調査を実施した。この調査においては、調査対象組織であるポワン・ランコントルと行政諸機関のあいだの関係についての聞き取りを重点的に行った。このデータを過去二年間の調査データとまとめてデータベース化し、それをもとに研究主題であるフランスの地域通貨組織の生成過程およびそこにおける交換実践についての民族誌の執筆を行った。そのかたわら、大阪大学21世紀COEプログラム「インターフェイスの人文学」トランスナショナリティ研究プロジェクトシンポジウム「ポスト・ユートピア:フィールドからのアプローチ」(10月29・30日大阪大学)において『新しい社会的リアリティをつくる:フランスにおける相互扶助アソシアシオンの事例』を発表した。そして、本研究課題の総合的成果を、博士論文『新しい社会経済的リアリティをつくる:フランスにおける地域開発の民族誌的研究』として大阪大学大学院人間科学研究科に提出した(12月22日)。同論文は、新しいモラル・エコノミーとしての地域通貨交換がどのように生成し、参加者にどのように理解されているかを明らかにするものである。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)