Project/Area Number |
03J03834
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
神経化学・神経薬理学
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山岸 覚 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 筋萎縮性側策硬化症 / 小胞体ストレス / caspase4 / SOD1 / ユビキチン |
Research Abstract |
私は筋萎縮性側索硬化症(ALS)のin vitroモデルとして、野生型及び変異SODl(L84V)を恒常的に発現する神経芽細胞腫、SK-N-SH細胞を構築した。変異型SOD1を発現する細胞は野生型SOD1を発現する細胞とは異なり、ストレスを負荷することにより細胞内にSOD1の凝集体を形成した。この変異SOD1凝集はユビキチン化されでおり、HE染色するとエオジン陽'性であった。また、SOD1凝集の起こしている細胞はゴルジ装置の崩壊がおきていた。これらの現象はALS患者の運動神経においても観察されることから、このモデル系が有用であることが示唆される。次に、どのようなストレスでSOD1凝集が生じるかを解析した結果、小胞体ストレスもしくはユビキチン-プロテアソーム阻害剤を負荷した際に凝集した細胞の割合が増加することが明らかとなった。さらに、小胞体ストレスに依存して活性化するcaspase4の活性化を調べた結果、変異型SOD1を発現している方が早くストレスに応答してcaspase4の活性化を引き起こし、細胞死を促進させていた。 近年、ミトコンドリアにおいてSOD1の凝集が起こっているという報告がなされているが、小胞体を染色する抗KDEL抗体を用いた染色、抗SOD1抗体を用いた免疫電顕により得られた結果から考察すると、SOD1は積極的に小胞体に移行していることが明らかとなった。 これらの結果は、ALSの発症に小胞体が重要な役割を果たしているということを明らかにしたという点で病因解明に大きなブレークスルーをもたらすことが期待される。
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