Project/Area Number |
03J04007
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
核融合学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤岡 慎介 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助手
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | レーザー核融合 / 流体不安定性 / 輻射エネルギー輸送 / レイリー・テイラー不安定性 |
Research Abstract |
高密度レーザー核融合の実現にとって、極めて重要な研究課題はレイリー・テイラー不安定性(以下RT不安定性)を抑制する手法を確立することである。本研究員はレイリー・テイラー不安定性の抑制法として、レーザー核融合燃料ターゲットの表面層に高原子番号物質をドープするという斬新な手法を提案した。核融合ターゲット内部に高原子番号物質を混ぜることで、ターゲット内部でのエネルギー輸送媒体としてX線が支配的となり、ターゲットは主にX線で駆動されるようになる。輻射によるターゲット駆動は、レーザー直接駆動と比べ流体力学的に安定であり、RT不安定性の抑制が期待される。 ターゲットとしては臭素置換したポリスチレンを用い、高原子番号物質ドープによるRT不安定性の安定化の実験的検証を行った。実験は大阪大学レーザー核融合研究センターの激光XII号レーザー装置を用いて行った。ターゲット表面に正弦波擾乱(波長20及び50μm、振幅ともに0.2μm)をあらかじめ加工したターゲットを用い、レーザー照射により加速されたターゲットを背面及び側面からX線でバックライトし、レイリー・テイラー不安定性により擾乱が成長する様子を空間・時間分解計測した。 背面からX線バックライトすることで、X線の透過方向に積算されたターゲット質量の空間的な変調(面密度擾乱)を観測できる。擾乱波長20及び50μmともに顕著な安定化が確認され、特に図1に示すとおり20μmの擾乱に関しては強烈な安定化が起こっていることが実証された。また、新しい試みとして、側面からのX線バックライトを行い、ターゲット表面の擾乱の振幅の直接計測を行った。空間分解能2μm程度を有するフレネル・ゾーン・プレートをX線結像光学素子として用い、わずか数μm程度に成長が抑制された擾乱振幅を観測し、RT不安定性の抑制効果を直接的に実証することに成功した。
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