Project/Area Number |
03J04068
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
合成化学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
飯田 拡基 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | フラビン / 有機分子触媒 / 酸素酸化 / 酸化反応 / 触媒反応 / Baeyer-Villiger反応 / 官能基選択性 / 分子状酸素 |
Research Abstract |
私はフラビン酵素反応を範とすることで新しい高選択的合成反応の開発を行っている。その結果、フラビン触媒(5-ethyl-3-methyl-2',4':3',5'-di-O-methylene riboflavinium perchlorate, DMRFlEtClO_4)を用いてケトンのBaeyer-Villiger反応が高い官能基選択性で進行することを見出した。分子状酸素存在下で亜鉛を還元剤として用いた本反応は効率良く進行し、例えばCH_3CN-EtOAc-H_2O(8:1:1)混合溶媒中、分子状酸素雰囲気下でDMRFlEtClO_4触媒2mol%、亜鉛末1.5当量と3-(2-naphtyl)-cyclobutanoneを攪拌すると7時間で対応するbutyrolactoneが94%収率で得られた。本反応は従来酸素酸化反応にない高い官能基選択性を示し、スリフィドやアルケン、ヒドロキシル基が共存する条件下でもケトンへの求核攻撃を優先して進行させ、Baeyer-Villiger反応を行う事ができた。この選択性はBaeyer-Villiger酵素反応と極めて類似しており、初めての酸素酸化による高選択的Baeyer-Villiger反応となっている。 また、フラビン触媒(5-ethyl-3-methyllumiflavinium perchlorate, FlEtClO_4)を用いることで分子状酸素を用いるアルケンの水素化反応を開発した。例えばCH_3CN溶媒中、分子状酸素雰囲気下でFlEtClO_4触媒1mol%、抱水ヒドラジン(NH_2NH_2・H_2O) 1.2当量と1-deceneを攪拌すると4時間で対応するdecaneが99%収率で得られた。これは有機分子触媒による初めての非共役アルケンの効率的水素化法である。また、本手法は重ヒドラジン(ND_2ND_2・D_2O)を用いることでアルケンへの有用な重水素化手法を提供することにも成功している。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)