Project/Area Number |
03J04152
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
生物物理学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小川 輝 大阪大学, たんぱく質研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | Csk / Cbp / X線構造解析 / 超分子複合体 / 結晶構造解析 / チロシンキナーゼ / lime |
Research Abstract |
本研究ではチロシンキナーゼCskとアダプター蛋白質Cbpの複合体を結晶構造解析することを目的とした。私は複数のCbp欠損変異体組換え蛋白質発現系を構築し、発現精製を行った。精製したCbp蛋白質はバキュロウイルス発現系を用いて調製したFynによってリン酸化した。リン酸化したCbp欠損変異体蛋白質と組操えCskを混合することによりCsk-Cbp複合体の試験管内再構成に成功した。再構成した複合体蛋白質試料を用いて結晶化条件の探索を行ったが、現在までに複合体の結晶は得られていない。プロテアーゼによる限定分解実験の結果などから、私はCbp-Csk複合体の結晶が得られない要因の一つとしてCbpの構造がフレキシブルであることを疑った。この問題を克服するために、私はCbpにおけるCskとの相互作用に必要かつ十分な領域を決定しその部分だけを用いて複合体の再構成を行うことを試みた。このためにまず、様々なCbpの欠損変異体を試験管内リン酸化してCskと試験管内で結合するかを調べた。CbpとCskが結合していることの判定にはゲルろ過クロマトグラフィーによるアッセイ系を用いた。この実験の結果、CbpはCskのSH2ドメインとリン酸化チロシン以下4残基という既知の様式に加え、そのN末端側に位置するチロシンを含む領域を用いても相互作用を行っていることが分かった。この結果は1Mの硫酸アンモニウムという高イオン強度条件でも維持されるほどのCsk-Cbp結合の強さの要因が、従来知られている様式によるSH2-リン酸チロシン間相互作用よりも広範な相互作用を行っていることにあることを示唆している。上記の実験の結果から複合体の構造解析に用いるべきCbpの領域が完全に決定できたと考える。
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