PCR-arrayシステムを用いた肝細胞癌の遺伝子発現プロファイル解析
Project/Area Number |
03J04175
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
消化器外科学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
黒川 幸典 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 肝癌 / 網羅的遺伝子発現解析 / 発現プロファィル / PCR-array / ATAC-PCR / DNAマイクロアレイ / 発現プロファイル |
Research Abstract |
当初の予定通り、約250症例のヒト肝組織サンプルを用いて、約3200遺伝子における発現量をPCR-arrayシステムにて測定し、下記の様に各種テーマにおける解析を行った。 まず、第一の解析テーマとして、肝癌の癌部と非癌部との間において発現量の変化が大きかった遺伝子を、C型肝炎ウイルス(HCV)およびB型肝炎ウイルス(HBV)別に選別し、HCV陽性例とHBV陽性例における発現プロファイルの相違を見出した(J Exp Clin Canc Res 2004,23:135-41)。 第二のテーマとして、HCVにもHBVにも感染していないnon-B, C型肝癌20症例の癌部と非癌部、および31症例分の正常肝を用いて、網羅的遺伝子発現解析を行い、non-B, C型の肝発癌過程に関わる遺伝子群も抽出した(J Hepatol 2003,39:1004-12)。 第三のテーマとして、肝癌の術後早期再発に大きく関与する遺伝子20個を抽出し、これらを用いた遺伝子診断法(早期再発予測法)を開発した(J Hepatol 2004,41:284-91)。なお、当遺伝子診断法に関しては、現在国内特許を出願中である(特願2003-293482)。 第四のテーマとして、肝癌に対する5-FU/IFN-α併用化学療法の感受性に大きく関与する遺伝子63個を抽出し、これらを用いた遺伝子診断法(5-FU/IFN-α療法効果予測法)を開発した(Clin Cancer Res 2004,10:6029-38)。 第五のテーマとして、我々の肝組織データを用いた多変量的統計解析法を考案し、新しいバイオインフォマティクスなアプローチを報告した(Bioinformatics 2004,20:3137-45)。 第六のテーマとして、HCV陽性肝癌、HBV陽性肝癌、non-B, C型肝癌の三群ともに共通して、肝癌の癌部と非癌部との間において発現量の変化が大きかった遺伝子群を抽出し、その中から5つの遺伝子においては、肝癌細胞におけるアポトーシス抑制に大きく関与している可能性があることを発見し、現在論文投稿中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)