多層量子ホール系における位相的ソリトンと群論的手法を用いた量子コヒーレンスの解析
Project/Area Number |
03J04685
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長谷部 一気 京都大学, 基礎物理学研究所, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 量子ホール効果 / 非可換幾何学 / 超対称性 / モノポール / ファジー球 / 超対称量子力学 / ペリー位相 / 位相的場の理論 / 分数統計 / 量子光学 / 行列模型 / 二層量子ホール系 / カンテッド相 / 非可換球 / グラスマンソリトン / チャーンサイモン / 非可換幾何 |
Research Abstract |
最近、グラスマン座標についての非反可換幾何学が弦理論の発展に伴い注目を浴びている。その数学的性質については、よく調べられてきたが、その幾何学がもたらす物理的性質については、未だよく調べられていなかった。量子ホール系は非反可換な幾何学をその数学的基盤に持つ、典型的な物理系であり、その特異な性質が現れる系である。そのため、非反可換な幾何を持つ典型的な物理系として、超対称な量子ホール系が考えられ、非反可換な幾何の特徴的な性質が現れることが期待される。この動機のもと、超非可換球の上や、非可換な超平面の上において量子ホール系を構成した。その結果、非反可換な座標はカイラルなスピンとして物理的な効果をもたらすこと、また超対称なラフリンの波動関数は、もともとのラフリン波動関数とパフィアン状態を統一する波動関数になっていることが明らかになった。このように、超対称性はこれまで知られていたもともとの量子ホール状態のいくつかの状態を統一する形式になっていることは分かった。さらに、現在は超対称な量子ホール系の有効的な位相的場の理論である超対称チャーンサイモン理論を解析中である。現在において、超対称なチャーンサイモン理論はもともとのチャーンサイモン理論と同様、バルクの運動にはまったく寄与せず、位相的な効果しかもたらさないこと、統計変換に寄与することが明らかになった。今後は、超対称な量子ホールの端状態の解析などの問題を研究する予定である。
|
Report
(3 results)
Research Products
(5 results)