Project/Area Number |
03J04816
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
林学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木本 秋津 (2004) 京都大学, 防災研究所, 特別研究員(PD)
下八重 秋津 (2003) 京都大学, 防災研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 土壌侵食 / 人工降雨実験 / 土砂移動のモニタリング / トレーサー / セシウム / REE / 土砂移動過程 / トレーサー実験 / 地表高の変動 / 流域の土砂管理 / 侵食高測定装置 |
Research Abstract |
アメリカ、アリゾナ州のUSDA-ARS, SWRCに平成16年5月から平成16年12月まで滞在し、以下の研究を行った。アリゾナ州のWalnut Gulch試験流域において、1.植生が土砂生産・流出に及ぼす影響の人工降雨実験による評価、2.過去30年間に起こった土砂移動量の推定、およびオハイオ州コショクトンの試験流域において、3.トレーサーを用いた土砂移動のモニタリングに関する研究を行った。 1について:潅木などの植生が斜面の土砂の生産・流出量に及ぼす影響を定量的に評価するため、REE(希少金属類)をトレーサーとして用いて人工降雨実験を行った。この結果、植生に覆われている区域と比べ植生に覆われていない裸地では土砂の流出が早いこと、土砂の流出量が大きいことがわかった。特に植生の有無による土砂流出量の違いは降雨強度が小さい場合に大きく、降雨強度の増大ともに、植生に覆われている区域と植生に覆われていない裸地における土砂流出量の差は小さくなることがわかった。 2について:Walnut Gulch試験流域における植生と地形が過去30年間の土砂移動に及ぼした影響を評価するため、条件の異なる2流域において流域内の表層土をサンプリングし、土壌に含まれるセシウム濃度を測定した。その結果、土壌の侵食量は植生の被覆状況によってコントロールされる一方、堆積量は地形や人工的な構造物(量水堰、道路など)によって大きくコントロールされることがわかった。 3について:オハイオ州の試験流域において、2001年から2004年にかけて出水ごとに採取された流域末端での土砂に含まれるREE濃度を計測し、土砂の起源とその起源からの土砂の流出量の評価を行った。その結果、時間の経過とともに河道からの土砂量の割合が減少して流域末端から最も離れている斜面上部からの土砂量の割合が大きくなることがわかった。
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