Project/Area Number |
03J05253
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
生物形態・構造
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
土岐田 昌和 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | インコ目 / 頭蓋-顔面蝶番 / 篩骨下顎筋 / 擬咬筋 / 頭部神経堤細胞 / 免疫組織化学 / 進化 / 形態 / 発生 / 鳥類 / 進化的新規性 / 顎筋 / 頭骨 |
Research Abstract |
インコ類の頭部では他の系統の鳥には見られないユニークな構造が数多くみられる。例えば、鼻孔の後方で著しく発達する頭蓋-顔面蝶番や下顎の内転に関わる顎筋、篩骨下顎筋および擬咬筋などがあげられる。しかしながら、インコ類におけるこれらの特殊な頭部構造の進化プロセスについてはほとんど知見が得られていない。それを明らかにするためにはインコ類の頭部形成パターンに関する情報が必須である。そこで比較発生学的手法を用いて、インコ類胚発生における頭部構造形成パターンを調べた。 まず骨格透明標本を用いてセキセイインコおよびオカメインコの頭骨発生パターンを記載した。インコ類の頭蓋-顔面蝶番は鼻孔より後方の一定の領域において、鼻骨が二次的に変形することで形成された。その形成パターンは他系統の鳥類で見られるものと著しく異なっていた。 次に、オカメインコ胚を用いて篩骨下顎筋と擬咬筋の形成パターンを組織学的手法で調べた。前者は翼状筋の前方より分化を開始し、その後、口蓋骨の外側部を通過し、眼窩間中隔に向かって伸長していった。後者は外下顎内転筋から分化し、頬骨の外側を腹側から覆っていった。その上端部には間葉の凝集が付随しており、これは神経堤細胞に由来すると思われた。これらのことから擬咬筋の進化における神経堤細胞の関与が示唆された。 擬咬筋の進化における神経堤細胞の影響を更に検討するため、免疫組織化学的手法によりインコ胚発生における頭部神経堤細胞の分布・移動パターンを調べた。インコの頭部神経堤細胞、特に三叉神経堤細胞群はニワトリのそれに比べ胚発生のより早い段階で咽頭弓内に移動した。そのような頭部神経堤細胞移動の時間的前方シフトにより、咽頭弓内でおこる顎筋の空間的パターニングプロセスに変更が加えられた結果、擬咬筋のような新規構造が形成された可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)