FGF-23のリン酸再吸収調節因子としての役割の解明
Project/Area Number |
03J05292
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
生物系薬学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山下 哲雄 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | FGF / FGF-23 / 樹状細胞 / マクロファージ(MΦ) / Lipopolysaccharide(LPS) / リン酸 / 骨軟化症 / FGFR-3c / MAPK |
Research Abstract |
FGFはペプチド性細胞間シグナル伝達因子として、形態形成や代謝調節などで重要な役割を果たしている。私が独自に単離したFGF(FGF-23)は、腫瘍性骨軟化症の原因物質である可能性が示唆されていたが、その後の私の独自の研究、及び他のグループらの解析により、生体内のリン酸再吸収を調節している因子であることが明らかにされた。しかし、病態時におけるFGF-23の役割を明らかにした一方、正常時においてFGF-23は生体内の主要な臓器における発現が極めて低かったことから、その生理的役割は依然不明であった。最近、私はESTデータベースのクローン情報より、FGF-23が活性化免疫担当細胞に発現している可能性を発見した。そこで、FGF-23が免疫反応に応答してその発現が誘導されることを期待し、in vivoにおいてlipopolysaccharide(LPS)によりFGF-23の発現が誘導されるか検討した。その結果、LPS刺激により脾臓、胸腺、肝臓、皮膚などにおいてFGF-23の発現が一過性に誘導されることが分かった。そこでFGF-23の発現細胞を同定するため、in situ hybridization法を行った。その結果、FGF-23は、主にマクロファージ、樹状細胞に発現していることを明らかにした。これらの細胞はLPS等の刺激により活性化し、その際、様々なサイトカインを発現する。FGF-23はLPSによりその発現が誘導されたことから、MΦ、樹状細胞の活性化を促進する可能性が考えられた。そこで私は、MΦ初代培養系において、FGF-23タンパク処置を行い、MΦ活性化マーカーの発現が誘導されるかRT-PCR法により検討した。その結果、FGF-23により種種のサイトカインの発現が亢進し、LPSと同様の活性を示すことが分かった。以上の結果よりFGF-23は免疫応答調節因子として働くことが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)